2022年2月24日木曜日

I CAN'T TRUST A WOMEN。

お客さんと雑談でボーダーシャツの話になった。
で、そう言えば私は人生で1着もボーダー所有した事無い事思い出した。


いや、違う。


中坊の頃ラフィンノーズのチャーミーに憧れて
1度ボーダーのロンT に手を出しそうになったの思い出した。

が、これは私が幾らチャーミーだと言い張ろうとも
世間は絶対に楳図かずおであろうと葛藤し

更にこいつのアイデンティティになっちゃったモンだから

まだまだカッコつけたい世代真っ盛りだった私は
グワシだとは思われたくないと
所有するのを諦めた経緯を思い出した。


好きか嫌いかじゃなくて
私がボーダー1着も所有した事なかったのは
トラウマだったんだと今気付いた。


そしてバンドのスタジオ代捻出すべく
昼メシでうまい棒×3ばっか食ってる
可哀相なメタラー高校生になった。




(´・ω・`)知らんがな


2022年2月22日火曜日

Cum On Feel The Noize。


かなり手間かかったレストアだったので
せめて音楽だけでも威勢よくCum On言っておくw


お預りして作業していたのはMOTO GUZZI Le MansⅢ。
ルマンシリーズの3型ですね。
1型があまりにカッコ良くて2型が何だかヌルヌルした造形になって
その2型が「ウナギイヌ」とか揶揄されたので、
この3型ではまたカッコよくなった感じではあります。
1型に比べて実は造形や塗り分けが複雑で点数が多く、
ペインターとしては少し面倒な相手ではあります。
(決して難しいペイントではなく、あくまでいちいち手間かかる)
余談ですがウナギイヌも今となってはある程度の評価があり、
むしろ2型探してるなんて人も今ではおります。


さて、お預りした外装の先ずはフロントカウル。
PP製なんですが正直最悪のコンディションでした。
まぁ至る所割れてる割れてる。。。。

左取り付け部分かなりエグくクラックまみれ。
更に事故ったのかカウル削れて消失してます。

カウルトップも穴という穴ほぼ全部クラック。
因みにこの外装、ペイントがエアブローとマイナスドライバーだけで
ここまで下地まで全部剥げました。
という事は100%現存の塗装は食いついてないという事になります。
で、この部分だけ左側とか塗装残ってるじゃないですか。
これは過去にこの部分補修されててパテ乗ってるからです。
要はこの部分だけ以前の職人が足付け頑張ったから残ってるのです。
あぁ無情。。。。

笑えるほどクラック通り越して破断してます。。。。

素材がFRPだったらもう少し補修楽だったっす。
PP(プラスチック)なので、溶かし込んでつなげるしかありません。
勿論その際結構な熱かけるので後遺症としてめちゃくちゃ歪みます。
でも熱掛けないと割れた場所表面だけしかくっついてない事になり、
そんな修理では数年でまたクラック発生しちゃいます。
これはかなりヘヴィな修理になるがや
(´・ω・`)

同じ材質のマッチングの良いプラスチック探しから始まり
(結果もっと酷い事故で再生不可能になった同じ車種のカウルもらってきた)、
それをチップにして溶かして裂け目を埋めていき、
歪みまくった場所をパテで成形していく。

取り付け部と欠損は流石にPP造形は出来ず、
ここはエポキシを盛り上げては削ってを繰り返し再生。
これ預かったの夏の終わりだったんですが、
こういう地味な修復やってたら年末のロッドショーが始まり、
ここまで仕上げるの年末に至ってまいました(苦笑)

タンク横につく羽根飾りみたいなカウル。
こっちは割れ欠けはあんまりなかったですが、
過去のペイントの足付けが適当極まりない作業されていたので、
全然食いついてない&硬化剤不良なのか脱脂でも戻る。
そんな上には塗れるワケもなく、全部手でペーパーで落とす(苦笑)
このパーツ、めちゃくちゃ複雑な格好した造形なので、
リペイントの時の職人が手ェ抜かれてるケースが凄く多くて、
入り組んだ奥の部分とか全然食いついてないケース多いんす。
過去のヤロウが手ェ抜いたばかりに私がとばっちり喰らいます
(´;ω;`)

クラックは数か所程度だったので、
あのわやくちゃなフロントカウルに比べれば楽勝です。

シートカウルはほぼ原形留めていましたが、
こいつはペイントの下地が最悪。
このアイボリーのプラスチック素材、70年代車に多く採用されてましたが、
こいつ経年劣化で上の塗装に水疱出すんすよ。
「どうせ塗装するからプラに紫外線来ないよね」でこの色だったんでしょうね。
はい、ばっちり塗装膜通過して日焼けしますw
それでペイントが水疱みたいに浮いてくるんです。
国産だとCBのエクスポートシリーズやCB500のサイドカバーとかこれです。
これも対策として下地まできっちり除去して
現行の肉厚のサフェーサーで次に日焼けさせないようにしなきゃなのです。

という事で可能な限り剥きます。
とはいえ相手はプラなので追い込み過ぎると造形変わっちゃいます。
剥離剤もブラストも勿論NGっす。
要は地道に手でこそぎ落とせという事です
(´・ω・`)

でまぁサフェとベースカラーの赤は何もオモロないのですっ飛ばします。
このオレンジと黒のグラフィック入れていきます。
多分当時純正はこれカッティングシートで販売されていたんでしょうけど、
もう40年以上経過してるので流石にもう流通してません。
ですのでペイントでこれを再現していきます。

その前にデカール貼っておくか・・・・
アッーーー!!!

デカール古すぎて保護してた和紙の糊全部食いついちゃてるよ
(´;ω;`)

これね、すぐに使うのなら問題ないんだけど、
長期保管する時は早めに上の和紙のシートだけ剥がしてさ、

弱粘性のフォイル(透明なバージョンの保護シート)ロールで売ってるから
それに貼り直してさ、

でもって余った余計な部分ハサミでカットすればさ、
向こう何十年でも保管可能な状態で保てるから、
ストック持ってる方は早速それやっといてください(苦笑)

因みにこの透明シート、左端みたいにちょびっとずらしておけば
将来それ貼るペインターも(或いはご自身でやるかもですよね)
剥がす際に凄く助かります。
みんな、誰がやるかはわからなくても未来に優しく、しようぜww

で、べっとり残っちゃった糊は中性洗剤の水に2日程付浸し。
無理にシリコンオフで擦って除去しようとすると
デカールの色のシルクスクリーン痛めてThe Endになる可能性もありますので。
ま、これでまた納期先に延びます
(´・ω・`)


3日後しっかり脱水してやっとこグラフィック入れ。
先ずは表の黒とオレンジ。
これ塗って一旦マスキング全部剥ぎ取る。

で、次にヘッドライト内の部分とカウル下側の黒のマスキングを。
一度に出来ないのよ、複雑になり過ぎて(苦笑)

カウル裏側のヘッドライトの部分もマスキングで塞いでおく。
空いたままだと結構な乱気流発生して、
赤の部分に黒いミストが付着する危険性がかなりあるのです。

で、やっとこ黒入ります。

この下の部分とかもう赤で良いんぢゃね?とか思っちゃいます(苦笑)

まぁ取り敢えずこれでマスキング全部剥いでクリアコートっす。
この部分は艶アリセクションになります。

で、このルマン3の最も面倒なのが塗り分け。
カウルトップと裏側は半艶黒なんすよ。
なのでここでまた表全部マスキングして塗らなきゃならんのです(苦笑)

もうマスキングに集中してて写真撮り忘れたよww

ここまで手間と作業多いのに
仕上がりはそこまで手間かかってるようには見えない
(あくまでもカスタムペイントと比べての話ではありますが)

この羽根みたいなカウルも微妙に手間のかかるペイントで、
上半分は艶アリの赤、下側と裏側が半艶黒なんす。
しかも塗り分けの境界線は特に基準もなくあくまで適当。
凝ってるクセに最後は匙加減(苦笑)

私はこんな奇妙奇天烈な外装の造形は
このMOTO GUZZIとエキモのケンタしか思い浮かびません。

シートカウルのエビ反りっぷりも
これがGUZZIじゃなかったら単なる族車ですwww

どうにかレストア完了しました。
長らくお待たせしました。


あっ、奇妙な形のメーカー、他にもあったなw
私がいつか欲しいと思っているRUMIのフォルミキーノ(笑)

2022年2月21日月曜日

業務連絡。

 バイアルスタンクの件でお問い合わせ戴いた柴﨑様、
メールの返信が何度やってもエラーで戻ってきます。
恐れ入りますがOutlookの無料アドレス以外で再度お送り頂くか
直接お電話ください。


最近特に多いのですがドコモやAUといった携帯アドレスや
Outlookの無料アドレスは返信はねられるケースが多いです。

むしろiPhoneでしたらSMSの方がやりとりも画像もいけますので
1度お電話戴いてからSMSで添付画像お送りするか
正規の所持アドレスでお送りくださいませ。


STUPID CROWN
Custom&Paint Factory
Mune.T.

2022年2月19日土曜日

Endless Vacation。








ダメだ、普段絶対やらかさない凡ミス連発しちょる。
幾ら何でも集中力そろそろ限界過ぎる。


明日日曜日丸々1日お休みします。


ホログラム。

とある日、久々にウチに顔出してくれた青年。
もうかれこれ高校時代から顔出してくれてて、
気付けば10年以上顔出してくれてる。
そんな彼の1st Tattooを見せてくれた。
彼らしい他人に威圧感与えない柄で微笑んでしまったよw


「えぇっ!?Muneさんって腕以外入ってないんすか!?」
うん、そだよ。

バイク関連で飯食うって覚悟した時の右腕のマン島のトリスキールと、
息子も娘もそれぞれの道を歩むが当たり前であり、
最後の最後に添い遂げてくれるのはカミさんなんだよな、って意味で
左腕に刻んだアフリカンアートの私とカミさんのモチーフ。
私はTattooそんだけだよ。

入れ始めたら増えていく人の気持ちも凄く理解るんだ。
どうせ1つ入れただけでも社会的に制約が生じていくのであれば
あとはどんだけ彫ってもまぁ同じだものね。

社会が受け入れてくれないものであるのも事実だ。
むしろイリーガルであるから故の皮肉にも「華」もあると思う。
これがリーガルになったら多分意味を失うと思う。
流行り廃りで気軽に替えられるシールでいいと思う。
刻むからこその普通の人にはわからない意味があると思う。
そしてその意味は普通の人は理解しなくていいとも思う。

自分がよく見える肘前に彫ったのは
他でもない自分自身に見せる為。
これで生きて行こうと決めた「そこ」に迷いや弱さが出た時に
自分で袖捲って観る事で奮起する為。
だからもう私にはこれ以上の刺青は要らないのね。
「そんなもの彫らなくても確認する術あるんじゃね?」
でしょうね、確実にありますよね。
ただ私はこれを選んだ、それだけの事です。

色々言う人はこれからも減らないだろうね。
むしろその方が健全な社会かもしれないとも思うよ。
だからこそ、入れたのであればそれが君のアイデンティティだから
この先これが要因で心が折れないでいてね。

最後に自分を信じてあげられるのは外でもない自分、だよ。
百の人に認めてもらえなくとも
自分の周りに自分を信じてくれる人がいるのであれば、
それでいいんだよ。


2022年2月16日水曜日

I Am The Hunted。

ワイ、遂にデカールにも嫌われる
(´・ω・`)

紙の保護シートべったりデカールに貼り付いていやがる。。。。

この紙のシート、経年劣化でめちゃくちゃ貼り付くので、
長期保管でストックしておく際にはすぐに紙剥がしちゃって

透明の弱粘性の保護フィルムロールで売ってるので
それ大きさに合わせて切って

上からそっと貼り付けて

余計な部分トリミングしてストックしてください。
これでデカールは何十年もストック可能になります故。

更に言えば上の保護フィルムを少しずらして貼っておけば
未来の自分がこれ使用する際に台紙から剥がす際にイラつかずに済むので
未来の自分への「優しさ」になりまする。
みんな、自分には優しくしてあげようぜwww


このGUZZIは中性洗剤の水に2日程浸して
離れたがらない紙糊を溶かして除去する作業しなければです。
シリコンオフでゴシゴシすると
場合によってはデカールの色ダメージ与える可能性あります故。


という事でこれの納期、自ずと後ろへと伸びます
(´・ω・`)


2022年2月15日火曜日

MOTO NAVI誌。 



これもちょいちょい既出になってましたが、

手前の60年代のTRIUMPHのタンクは
1つ前のレポートのF様の色見本でお預りしてたタンク。
で、奥の現行TRIUMPH1100のタンクは
これ、雑誌MOTO NAVIの連載企画の車体のものだったんですね。

取り敢えず現行グラフィックのカッティングシートだらけなので
ちゃっちゃと地金まで剥いちゃいます。

無論最新なので下地に何も深刻なトラブルなんざございません。
ウチに来る半世紀前やそれより古い貴婦人方は
艶やかであるが故に過去に様々な歩みを辿っており
バツ1やバツ2(塗り替え)、それ以上も大勢いらっしゃいますから
それと比べればこれはまだまだ純粋無垢な娘でゴザイマスw

「色どうしましょうねぇ?」
「んー、今入庫してるアラスカホワイトのこれとかどうです?」
「あ、新旧オマージュっすね!それいいかもです」
という事でたまたまあったF様の色見本観て一発でこれに決定。
とはいえオリジナルは半世紀の黄焼けと退色のオーラが凄いので
こっちの現行はホワイトもオレンジも鮮やかに設定。
エンブレムは12月にやったばかりの紫羽根タンク同様、箔で。

あちらは銀箔にペルラージュ加工(スピニング)しましたが、
こちらは色から銅箔をチョイス、ペルラージュは無しでいきます。

黒縁は筆でやるのは一緒です。

オレンジの縁取りのゴールドは前のF様のトラ同様フリーハンドね。

2月末に箱根のバイカーズパラダイスに展示する事になっており、
その前に組み上げて雑誌用の撮影も控えていたので
ちょっとスケジュールがタイトでしたが
どうにか完成。

ビンテージではなくカスタムペイントなので
こちらは無論鏡面仕上げです。



うん、時間タイトな中で良く纏まったと思います。

ここで改めて新旧並べてみた。
リブの立ってるところにクロームのカバーがつく旧型に対し
ステンベルトが奢られる新型。
色味おじいちゃんに比べて鮮やかにしてるのお分かりになるでしょうか。
そのままのインストールだと新型には佇まいが「重い」と思ったので。


この企画車体、3月中は箱根のカフェ「バイカーズパラダイス」に
展示されているようです。
雑誌は3月末の発売だそうで。
取り敢えず間に合ってホッとしてます(苦笑)
MOTO NAVIのTさん、ご用命ありがとうございました♪

少し身体がガタガタになってきたので休みたいのですが、
今週いっぱい鞭打って来週ちょっとペース落とさせてもらいやす。
じゃないと死んでまう(苦笑)


現行生娘だったからIRON MAIDEN(笑)
でもメイデンは初期2枚のポール・ディアノ時代が好きっす。
ブルース・ディッキンソンからの作品も好きは好きですが、
やっぱ私は基本の血がパンクスなんだと思いまする。