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2026年6月19日金曜日

Mad Man。

 川崎の英国車専門店、DOCKLANDS SPEED SHOPさんより
事故車のTRIUMPH修復のご依頼。
現物観て少し、もといかなり驚く。
こ、これは中々・・・・・


これ、乗っていたオーナーさん大丈夫なんだろうか。
いやまぁこんだけ凹んでるんだから大丈夫じゃないんだろうけども。
乗車ポジションからしてこれ、股間打ち付けてるよね。
種なしボンバーになっていないだろうか
(こっちの修復よりもオーナーの身体が心配)


リブが立ってるから引っ張り出すのかなり困難だろうとは事前に認識。
片方だけでもストレートに引っ張り出せるべく位置を探ってスライディング。
おかげさまで左側はほぼパテ不要な位綺麗に出て来た。
リブあるから右はこれでも御の字でしょう。
相当なパワーで引っ張り出したのでリブ破けました。
なのでここはその後Tigで形成し直しました。


マックパワーで引っ張り出していたら

燃料コックから有り得ない量の錆がまろび出て来た。
おいおい香ばしいなこのタンクw

ペイントする以前の問題なので
折角下地の状態だしでお店に状況説明して
錆取り作業をこの際なので追加する事に。
2日煮込み続けチェーン入れてタンク1時間シェイクしまくって錆取り完了。
もう中はクリーンで完璧です。
勿論Tig溶接もしたのでガス漏れリークチェックもね。

フェンダーは蛇腹みたいにゴバゴバになっちゃってるので
流石にこっちはアルミリプロ新品用意されてきました。

でまぁ完成。

フェンダーは事故物再現で黒は筆で。



こちらはADDICT CLOTHESさんからのご依頼。
自爆立ちゴケで凹んでしまったVELOCETTE。
剥いてみたらあちゃー。
このタンク、パテで出来てますね。
状況レポート送ってオーナーさんに判断してもらって
今回は自爆なのでこのままパテ修正で。
正直トランスファー(水転写デカール)クリアで閉じ込める作業なくなるので
精神衛生上めちゃくちゃ助かります(笑)


でまぁこっちもフィニッシュ。


あちこち剥げてた黒塗装、
折角なので色入れておきましたよ、と。

各ショップ納品行ったら
DOCKLANDSの石神さんから素敵過ぎる手拭い戴く。


ウチの工房では粉塵ですぐダメになりそうなので
折角だからと魚肉ガレージに飾らせて戴く事に。

浅間火山レース、ホントはめちゃくちゃエントリーしたいのよね。
でも毎年11月あたまの開催なんす。
その頃毎年私はロッドショー車輛で精神も肉体も虫の息なので
慙愧の念で見送りとしているんす。

でもそろそろ土の上、走りたいなぁ。

ま、先ずは仕事するかw


2026年1月15日木曜日

Pipeline。


年跨ぎになったご依頼。
超初期Buellの貴重なクロモリ鋼フレームのペイント依頼。

先ずはサンドブラストで総剝離と錆落とし。
形状複雑すぎてマシンでは錆除去難しいので。
年末年始でちょっと混んでたみたいですけど
直持ち込みで10日前後で終わらせてくださいました。
戻しは発送で。
毎度助かりますユーツーさん。

すっかり地金剥けました。
ブラスト地は磨き地と比べて速攻錆で始めるので
受け取った1時間後にはサフェーサー処理していきます。

色味ほぼ変わりませんがサフェ入ってます(笑)
サフェ吹いて実感する。
今まで歴代色んなカスタムフレームも塗ってきてるが
このBuell、今までで一番ペイント難しいかも。
ネックから伸びてるアッパーとダウン繋いでるS字補強フレームとか
それに囲まれた内側のバードゲージ内が狭くてガン入らない。
ただでさえガンぶつけないように中塗らないとなのに
このS字とか正面から吹くのが困難な角度が随所にある。
シートレールの内側もとんでもなく狭い。

ショーカーのカスタムフレームは車体と同色とかキャンディも多いので
どうしても私のウレタン塗装でしなければがあります。
逆にレストアペイントの場合私のウレタンじゃなくて
粉体塗装(パウダーコート)お勧めしちゃう事が殆どです。

パウダーは兎に角擦れ傷にめっぽう強い
Eg搭載や外装取り外しがよく行われるフレームなんかは
ウレタン塗装よりもパウダーの方が剝がれにくいのでお勧めなのです。
あとホイールね、これもカスタムペイントじゃなければ100パー粉体がお勧め。
我々のウレタンってブレーキフルードにめっぽう弱いんす。
付着したら速攻パーツクリーナーで拭き取らないと
明日にはクリア浸食されてダメージ喰らう事必至です。
パウダーはフルードにも強いので余程のご依頼でない限り
ホイールはウチでは受けません。

ではカスタムペイント以外でウレタンでフレーム塗るケースってあるの?
実はあります。
マニアックな話になりますが、半世紀以上前も車輛のレストアです。
パウダーは強い反面、載る量がかなりあってぽってりします。
これを往年のレーサー所有されてる方とか嫌がる方もおります。
フレームの溶接部分がぽってりして埋まるの嫌がるんです。
昔のシンラッカー(薄いラッカー塗装)の頃の仕上がりに拘る方は
溶接部が埋まっちゃうウレタンでは雰囲気変わってしまうので
この場合ウチで薄めのシンラッカー仕上げでウレタンで塗ります。
なるべく溶接部がシャープネスになるように薄く薄く。
ビンテージ所有の方々はこんな部分にも拘る方も多いのです。



で、塗りあがりました。
今回Z1Rのアイスブルー指定でしたのでカスタムペイントだったんす。
ガン捌きかなりシュミレーションしました(笑)


新年早々仕上がりに満足して戴けて
私も気持ちの良いスタートになりました。

K様ご用命ありがとうございました。
外装もいずれお待ちしておりますね♪






2025年10月30日木曜日

Tumshukuru Mungu。

先週もまぁまぁ色々仕上げて納品しました。
先ずはレストアの方から。
日本では珍しい車種かもしれません。
1960年代半ばに生産されていたDUCATI CADET 100。
ドゥカティがこんな小排気量の2スト造ってた事、
もしかしたらそれも知らない方も多いかもしれません。

当時物のこのフェアリングとコンビでのご依頼です。
これ可愛い♪

しかしこのタンク、
何だかオリジナルよりも遥かに黄色ライン太い。

色々資料とか画像漁ってみたんですが

線そのものがシャンパンゴールドのものとか

まぁどれがオリジナルなのかわからなくなる位ある(苦笑)

あ、これはライン黄色だね。

当時のカタログ。
こうなってくると解像度低くても
カタログの画像が一番オリジナルに近いのは間違いなさそう。

そこでインスタで繋がってるイタリアのペインターに訊いてみる。

どうやらラインの色はシャンパン時代とイエロー時代あったらしい。
なのでそれはどっちでも正解なんだそう。

んじゃああとはグラフィック整えればOKかな。
助かりました、あざまっす。

んでは色々彩色と採寸したので剥いてみましょうか。
ぐぬおぉぉっ!!

めっちゃ潰れたままめっちゃパテ入ってるやんけ・・・・

結果、左右どっちも結構な凹みあった。
勿論引っ張り出した。
そしておびただしい数の錆の虫食い。
貫通する程ではないが結構深いので
PORで封じ込める。



そして世界中の小排気量の定め。
おそらく年落ち程よき時期に雨ざらしにされてたんでしょう。
タンクの底部分かなり激しく虫食いだらけ。
一応水没テストでエア漏れなかったので開通はしてなかった。
がっつりたっぷりPOR塗って永久に封じ込めます。

タンクのトンネルが歴代の杜撰なペイントのせいでガッサガサだったので
徹底的にこそぎ落としてPORで錆止め。
これで手突っ込んでもガッサガサで皮膚切れません
(歴代ガッサガサ繰り返すとマジで手入れると皮膚あちこち切れます)

まぁそんなこんなで完成。
いつもの如く途中過程撮るの忘れました忙し過ぎてw

でもってミニフェアリングはマジで撮り忘れました(苦笑)

今となっては希少な小排気量イタリアンです。
末永く愉しんでくださいませ。

カスタムペイントの方はこいつ。
これ観て既視感ある方はウチの古くからの馴染みですね。

15年近く前エキモで塗ったこいつのオマージュですね。
同じエキモからの依頼だったのでまぁ良し、かな。

この形状のフレイムス、最近一番オーダー多いです。


フレイムス丸くて炎が細くて長いタイプっすね。

フレイムスは時代によって実は結構流行あったりします。
前に塗ったショーバイク以降しばらくこの形状のオーダーなかったんですが、
リバイバルですかね、最近ほぼこれだったりします。

勿論オールドスクールとかニュースクールの違いとかありますが、
20年前はこういう形状が主流でした。
フレイムスが何度も分岐したり

フレイムスの形状が丸型ではなく楕円形のスリムな感じ。
今はこっちのオーダーの方がマイノリティですね。

派生形としてこんな感じのトライバルも一時期流行しました。
TATTOOでもこんなトライバル流行りましたよね。
今むしろ全然観なくなりましたけども。

筆引きだとこんな奇行種もあったりします。
フレイムスの内側にフレイムス仕込むという
ちょっとエッシャーの騙し絵みたいなギミックです。


また時代がめぐるのかもしれませんね(笑)