2023年6月30日金曜日

Whammer Jammer。

モーリーさんからのオーダーの一式、完成。



ディスカッションした通りの丸くてスキニーで長いフレイムス。

丁度3年前の今、同じフレイムス塗ってたけど、
その時はこんな感じでした。
フレイムスといっても各自の好み結構出るのがフレイムスですね。

今回のフレイムスはラインテープではなく
マスキングをアートナイフでカットアウトする方法でいきましてん。


ラインテープ貼ってフレイムス出すか
マスキングに描いたフレイムス切り出すかは
そのデザインやカラー次第で手法分けてます。

オーダー通り少し透けたゴーストフレイムスで。



で、バッチリOK出たので早速完全硬化後に納品。
モーリーさんのトコ凄く近いのでジャイロで。

程なく到着。

大喜び戴き安心でございます。

職人たるもの、先ずはオーナーに喜んでもらう事が先決。
それで次に喜ぶのが大事です。

既にモーリーさんがSNSに画像UPしているので
こちらでも許可戴いたから載せちゃいます。
この車体に外装がドッキングします。

これ、殆どをステンレスで製作してました。
ハーレーはリアドラムブレーキはシングルリーディングのはずなのに
BMWを流用加工して2リーディング化されてました。

一瞬マシニング削り出しのビレットパーツに見えますが、
ラグ類全部モーリーさんが旋盤を駆使しての手削りっす。
ちょっとこの労力凄ぇ。


どこもかしこも削り込みポリッシュステン。
バフ研磨ルームも見せてもらいましたが
バッファー回した時の黒カスまみれの地獄の様相でしてんww

並々ならぬ歳月と作業の積み重ねがそこかしこに。

鬼ポリッシュと鬼ドリルド軽量加工。
正直実車のオーラ凄かったっす。
こっちもテンション爆上がりっすよ、こういうの観ると♬



人間って、その気になれば言葉たどたどしくても
結構な意思疎通って出来るモンなんですね。
結局今回も身振り手振りボディーランゲージ、
カタコトイングリッシュとジャパニーズで
何だかんだ2人2時間以上色々会話して愉しみました。
塗装の事・旋盤の事・材質の事・東京事情・音楽の話、そしてお酒の話w

この車体、8月の神戸のNew order chopper showと
年末のYOKOHAMA Hot Rod Custom Showでお披露目予定です。

ニューオーダー終わったらBeer呑みましょ♪モーリーさん(笑)


2023年6月29日木曜日

Toccata。

ウチの息子タイジュが大学生時代にぶっ壊した廃エースの左ウインカー。
当時国内市場に出物がなく、
オーストラリア製のリプロを手配したのだが
(オーストラリアは左ハンドル禁止の国なので日本車需要が非常に高く、
20系ハイエースもかなりの台数輸出されたので
結構なリプロパーツが存在しています)、
これが車体装着4年目の新参者のクセに
みるみる黄ばんでクラック這入って劣化していく。

「オージーの分際で日焼けでくたばるとは噴飯ものだ貴様」
と、ちょっと国内市場探ってみたら、
あら、数点純正デッドストック品が出ているではないですか。
しかも価格も¥3,000とお手軽。
同じ値段でまだ出てたので予備でそっちも購入。
レンズ類はどんな理由で粉砕するかわからんし
(年末喰らったプリウスミサイルみたいなアフォもおるからね)、
だがしかし割れてるだけで車検不合格になるので
出物あるうちにストックしておくのが正解です。
これで前後左右全部1セットずつの備蓄に戻りました。

というワケで早速交換。
右の43年現役見るに黄ばみ劣化全くない。
純正品のクオリティ、あなどれないわなぁ。


ところでこの交換したオージーリプロ、
当時購入金額と航空便合わせて¥8,000くらい。
教訓:デッドストックは出た時に買え。
ストックあっても買えwww






No Religion。

今やWest Tokyoのハブタウンとなった感のある立川。
実はアホほど新興宗教の拠点もある。
浸尿苑も喪家学会も立証更生会も高服の価額も礼言う会も何でもござれ。
で、アホほどポストに会報誌投函される。

いいぞ、もっと持って来い!!
全部俺のマスキング作業の生贄だ!!

お布施を納めた信者どもよ、タダで上質紙を俺にありがたう!!
もっとよこせwww


頼んでもいないモノをウチのポストにぶち込んだのはおまいらだ。
それをどう使おうがそれは俺の勝手だ!!
どんどん投函するがいい!!


と、ニライカナイの民はハァハァしています。


2023年6月18日日曜日

Nellie the Elephant。

魚肉ガレージ、造って10年経った。







ってか10年、早ぇ!!!!www



2023年6月15日木曜日

Genesis。





ホセ君、何だか毎年ありがとね。
売り上げに貢献したいからお忍びで行ったのに
来訪がバレて結局1件目のディナー「SEC」でサプライズ戴いちゃいました。


2軒目も勿論ホセ君新規進出のBAR、「Dragonfly BAR」へ。

テイスティングで出してくれたラム、物凄く美味だった。
ラムとは思えないきりっとした味わいでスコッチ好きでも素晴らしいと思ったよ。
ありがとう。

住んで21年。
もう特別な街になったよね。
「立川でいい」じゃなくて
「立川がいい」、だな。

立飛のレシプロ機で夜間飛行に出たら


ウチのヘビ達が大きくなって遊びに来たので


夫婦ではしゃぐ夢を見た。


26年目の結婚記念日。
そんな休暇を昨日戴きました。



2023年6月13日火曜日

祇園精舎。

アメリカ人モーリー氏との打ち合わせ。
「スキニーで丸っこいフレイムスがいい」までは伝わったが、
それ以上の好みまではランゲージではあんま伝わってこなかったので
取り敢えずサフェーサーに鉛筆でラフ描いて氏の好みを探る事にする。

好みを特定し易いようにリアフェンダーはシンメトリーで整合性のあるタイプ。
片方しか描いてないけど同じ感じで両方描くよ、と伝える。

タンクの方はフレイムスの流れる方向もランダムなタイプを敢えて描いて
氏にも好みを絞り易いようにパターン変えて描いてみた。


「リアフェンダー完璧です!!
タンクも前から後ろにフレイムス流せますか?」

うん、好み把握しましたよ。
拭き取ってサクサクとご希望の方向で描いて今一度画像送る。


「まさに理想です!リテイクまでしてくれて嬉しいです!」
と返信来たので、

「私は自分をアーティストとは思っておりません。あくまで職人なのです。
完成形で大切なのは自己満足ではなくて
オーダー戴いた方の満足こそが職人の着地点なんです。
私とモーリーさんはどうしても言葉のディスカッションでは
核心の着地点までは辿り着くのは難しい。
ならば実際のラフで納得いく完成形探るのは
職人としてやるべき事だと思いますよ」

と返信したら、
「日本のクラフトマンシップに感動しました!!
遠く離れて日本で活動していて仲間にも頼れず心細かった。
こういう日本人の心意気を何と言うのですか?」



「Japanese say, 任侠」
と返信しておいたwww


さて、ベースカラー塗るか(笑)


驕れる者は久しからず。

2023年6月10日土曜日

Storm Warning。

お仕事依頼結構出す物出したし、入って来る物まぁまぁ収容したんで、
とある日は久々に自分の車体やる事にした。
取り敢えず各配線を全部タンク下まで伸ばして集約しておく。
46さんが配線処理し易いように、ね。
昔ながらの布配線使用してるから
見えてもむしろ存在感あって宜しい配線なので、
どこでどうチラリズムさせるか考えながらのんびりと。
布巻な分ぶ厚いので
ギボシでかしめる時それなりにその部分工夫しなきゃで
実は地味に面倒な作業ではあるんですけどもね(笑)

あとは前後のフェンダーのクロームメッキの化粧板外したり
同じくセッティング出しやすい様にフロントフェンダーも降ろしたり。
ちょっとすっきりしてボバーっぽくなった。
今フロントシートはラズダズのRyozzy君に出してます。
だから今は不在。

でもまぁこれはこれで軽快でちゃんとカッコいいと思う。
基本骨子でカッコ良くないと
そこから色々足し算しても絶対カッコ良くはなりませんからね。
メタボリック(足し算)の美学で造り上げたコンセプトではあるけれど
当り前ですが最初の1歩の時点で完成してないとダメなものはダメ。


これだけシンプルにしておけば46さんも残りの作業し易いでしょう。
「全開か否か」なカスタムする人に
よりにもよってロッカークラッチのハンドチェンジの車輛お願いするんだから
そりゃあまぁバーターとはいえ気を遣いますよえぇw
「邪魔な物多くてメンドくせぇぇぇ!!!」
と46さんにキレられるのを極力恐れる持ち主ww


リフレッシュした♬
さて、どんどん作業進めますかね!!


2023年6月3日土曜日

Maniac。


KAWASAKI Z1100RのBeater製アルミタンク。
それに純正同様のカラースキームをインストール。

まぁここまでは調色・採寸は純正に忠実なので
やってる事はほぼレストアペイントです。

このタンクに限った事ではないのですが、
こうやって吊るすのに使えるステー穴が一切無い部品もあります。
それでも裏表きっちり塗らなきゃならないので
このタンクの場合は後ろ中央にあった嵌め込みステー、
ここの隙間にステンワイヤー通してワイヤリング、
それをS字フック引っかけられるようにして燃料コック穴にフックを。
ほんの僅かフック柄で色入らない部分が生じますが、
まぁこれ以外にスマートに吊るす工作が出来ません。
基本様々なパーツがやってくるので
そこは毎回臨機応変に工夫です。


で、KAWASAKIのロゴは黒縁に金箔の箔押しでやる事に。
先ずは黒縁エアブラシで。



下地の色が明るい色だったら保険かけてこれで一旦クリア入れますが、
ご覧の通り濃紺ベースなのでちょっと厄介。
次の砥ぎつけ&マスキングでこの黒縁しっかり透けないのは確実。
そうなるとドンピシャの位置で次のロゴナイフで切り出すのは困難かと。
という事でリスキーですが先に吹いた黒の上にマスキング貼って
その1㎜中をナイフでくり抜く作戦でいきます。

箔はいつものように日本製金沢箔を使用。
多分ずれてない、大丈夫大丈夫と
自分に言い聞かせながらのひたすら集中力の作業。

箔用のマスキング剥がしてみて改めてチェック。
うん、大丈夫そう。
この時点で箔がクリア吹き付けのエアで飛び散らない様に
箔の上を徹底的にブラッシングで不要な金を落としておく。
無論その際に黒縁に付着した金も慎重に筆で除去。

うん、万事OK。最終トップコートのクリアに取り掛かります。
先ずは微風のバラ吹きでロゴ廻りだけ薄く。そしてそれだけで1時間近く放置。
バラ吹きクリアで本作業のエア圧で箔が飛び散らない様にする為の秘訣です。
というかエアブラシ作業の後の1発目は絶対これします。
塗装は忍耐。

黒縁で一旦保険のクリアかけていないので
黒色の上に穿くが更に載っている状態。
鏡面仕上げの際の砥ぎで箔上が薄くなる危険性があるので
エアブラシとかだと4発も吹けば完全に安心な領域まで埋まりますが、
今回は万全を期して6発クリア吹き付け。
これはポリッシュ作業の時の私への安心材料ではありますが、
30分おきにクリア吹き付けなので合計3時間、
明け方まで睡魔と闘う事になりますw


で、完成です。




純正然としたクリーンなフィニッシュですが
ロゴにはカスタムペイントの技法を少し。
Z系で社外アルミタンクだと派手なペイントが多いと思いますが、
さりげない仕上がりは飽きの来ない仕上げかもしれませんね。

I様お待たせしました、週末に発送させて戴きますね。
この度はご用命ありがとうございました。