2021年4月27日火曜日

Krafty。

タンク内錆取りしたら穴開きまくりダダ漏れになっちゃった方のタンク。
代わりを用意してリペイントしましたが


この斜めにグラデーション入ってるちんちくりんに戻す気が起きず。
こんな変なグラデ、純正ではないよ。


90S風だってこういうパターンっすよ。
こんな斜めグラデなんて絶対ないわー、で

純正色ラインナップにちゃんとあるグラデに仕立てた。


さて、どんどんこなして仕上げていこう。





2021年4月25日日曜日

10年。

ちょい命日過ぎたが悪いな、Yossie。
ちょっと忙しくてな。


震災と同じ年だもんな、
まぁ忘れらんねぇよな。
結構みんな来てるみたいやね。



愛車、ご両親が大切に保管してるよ。
事故であの世逝ったワケじゃないから綺麗な状態よ、安心しな。
こないだタイジュと奥多摩行った時やまさんにも挨拶してきたけど、
あの人ぁまぁあれだ、あのまま走ってんだろうよw

生きてりゃ38、か。
俺ぁもう来月で49だ(苦笑)
オサムさんやお兄ぃやん、原さんはもう50だぜw

コロナで実家顔出し辛いから墓前な。
今地球は大変な事になっとるでよ(苦笑)



んじゃ、またな。

2021年4月16日金曜日

夢見る頃を過ぎても。

VINCENTやDUCATIのMach1の外装はそれぞれもう10台以上やってる。
Velocetteもいっぱい来る。
BMWはこないだ書いたが300台はやってるw
MOTO GUZZIも多分100台近い。

そんなウチに初めて入庫する車体がやってきた。
店主のワタシ、舞い上がる。

私が中学~高校時代、
ホンダスティードが登場する前まで唯一存在した
中免で乗れた250㏄のアメリカン。
HONDAのレブルだ(笑)


若干20歳の若き消防士さん。
この車体が人生で初めてのモーターサイクル。
HONDAのレブルだ(笑)

「確か高校時代同級生のHがこれ乗ってたな」とか
「そもそも国産アメリカンって何だ?
国産なのか?アメリカンなのか?
そもそも戦前までアメリカにもインディアンやエクセルシャーとか
まぁハーレー以外にもメーカー存在してたけど、
今じゃアメリカンってハーレー1社の事指してるんぢゃないのか?」
等と、若かりし頃の甘酸っぱい思い出がいっぱい蘇る
HONDAのレブル、だ(笑)



まぁ外装はそれなり。
「どんな感じでペイントしたいんですか?」
「それがまだあんまり思いつかないんです。
とりあえず綺麗にしたいというだけで」

うん、始まったばかりのモーターサイクルライフ。
ホヤホヤ過ぎるので多分何言ってもそう染まっちゃいそう。
これを「しめしめ」と思うショップもあるのでしょうが、
これからどんどん知識と見聞を広めていって、
「これじゃなかったなぁ」
にはしたくないですよね。

「ならば純粋無垢に黒1色でもいいんじゃないっすかね?
その後色々カスタムとか思いついたらそれからでも良いと思いますよ」




という事でシンプルにソリッド黒オンリーでのお預りです。
バイクの「バ」の字も知らないので怖いとの事なので、
車体お預りで外装を降ろしていきます。

中古車屋、外装降ろしての整備はしてないのは間違いない。
めっちゃダストまみれ(苦笑)




見て見ぬふりは出来ないので拭き掃除しておく。





30年ないし40年経過してる250㏄以下の国産車にしては
地金もとても程度がいい。
基本、車検の無い国産車は底値の頃にないがしろにされがち。
だから車検のある車体よりも残存数も少なくなっていく。
売れた台数は多いにもかかわらず。
これが国産の250㏄以下について回る「性(さが)」だったりする。
この車体はかなり大切にされていたようですね。
ばっちぃかったけど、フレームの砂埃がそれを物語ってます。
雨風は結構しのげる場所で保管されていた証拠ですから。


トンネル部分の錆もこれ位なら良い方。問題なし。
磨き上げてサフェーサー入れればミントコンディションになりますよ。



コンディションが良かったのとソリッド1色だったのでまぁ完成(笑)


人生初のモーターサイクルだから、
漆黒の黒に青空や電線がくっきり映り込んで
思わずニヤけてしまう仕上げにしておきましたw


裏側も問題なし。


もしかしたら私より生き延びるかもしれんよ、このレブル(笑)



という事でKさん、無事に完成です。
週明けにはガソリン入れても大丈夫なので
ご連絡お待ちしておりまする。



今年の夏はこのタンクに青空や雲や都会のスカイスクレイパー、
色々な風景映し込んで笑顔が止まらないバイクライフをお送りくださいな(笑)
くれぐれもご安全に愉しんで共にモータージャンキーライフを♪








甘酸っぱくなって選曲してしまいました。
宮城君、永遠に23歳で時が止まっちゃったけど、
デビュー前のビンビンのロカビリーだった貴方を観て興奮した私は
今ではあとちょいで半世紀生きてます。
デビューしてからのアイドルみたいに仕立て上げられたポップナンバーは
貴方にとって苦痛だったのかもしれません。
正直私もあの時はそう思ってました。
でも時が経ってこの曲も私にとっては良いナンバーになってしまいました。
なんか、すみません(苦笑)

2021年4月15日木曜日

懐かしいご対面。

正直BMWの作業画像はお客さんへダイレクトに送る以外は
もうあんまりWebでは上げていないです。
何故なら空冷のBMWはもう300台以上塗っているからです。
丁入庫のペースは変わらないどころか増えてる感じもするので、
多分確実に300台は塗ってると思います。
ですのでウチをご覧の方々には当たり前すぎて見飽きてる可能性が大なので
あまり掲載しておりませぬ(苦笑)

なのでヴァカな事書いてる時は大抵BMW作業してると
そう思って戴いて間違いないですw

そんなワケでこうしてまたもやせっせとBMW仕上げてます。

まぁ白黒子持ちの定番ではないので
絵面的には少々新鮮かもしれません。
でもやっぱり見慣れた光景としか思えないのも拭えません(苦笑)

STUPID CROWN立ち上げた当初は
流石にBMWは高級車だった故か
結構大切に保管されてきた程度の良いコンディションのものが多く、
非常に作業はスムーズでした。
前にも触れましたが、水砥ぎしてエアブローで水気飛ばす際、
BMWのタンクは本当に速やかに水気が飛んでいきます。
国産車やハーレーとは比べ物になりません。
これは実は経年変化の上ではかなり重要なファクターです。
雨風に打たれても水気が飛びやすい・つまりは錆びない。
質実剛健なドイツのプロダクションだなぁと感心します。

とはいえ私もBMWもあれから四半世紀近く年数を重ねました。
最近はちょっとしっかり下地処理してレストアしないといけない
そんな個体が多くなってきたのも事実です。

まぁしょうがないよね。
そんだけこの世に生まれて年数経っちゃったんだから(笑)


で、こちら昔からの馴染みの店のひとつ、
YOKOTECHからの依頼です。
要は中古車販売用。
とはいえ適当な仕入れのモノを適当に売る中古車ではなく、
Egフルオーバーホールから全てリペイントという
ショップの威信にかかわる仕上げなので
無論こちらも一切手を抜く事無く仕上げてあります。
というかウチにはそういう
「中古車だから適当にやって安くして」みたいな依頼は皆無なのは
当事者として嬉しい限りです。
そんな仕事面白くないもの。

で、よこっつの所に外装を持ち込む。
わたぴーと一緒に新宿へと走る。
こんなキャラ初めて観たが。

すると作業場に超懐かしい車体を発見する。

これは15年以上前(下手すると20年近い)、
某SHOPのフロントマンやってたS君のBMWじゃありませんか。
この金属ヘアライン風ペイントやったの、20年前の私だww


今観るとラインの白が筆が落ち着いてないな(苦笑)
でもこの地金ヘアライン風仕上げ、
何と現在のR9Tが採用してるんだもんなぁ。
面白いモンだわぁ~(遠い目)

そうそう、オーダーでヘッドライトシェルは超ラメラメだったんだっけw
流石にクリア熱いから経年で日焼けしてるけど、
何か変な「風格」でてきちょるばぃw
いいもの観れた、良かった♪


最後によこっつが、
「誰か今使ってる200V 3馬力のコンプレッサー買わない?」
言っておりました。
新しいヤツ入手出来たから入れ替えたいんだって。

「じゃあウチでも宣伝しとくからコンプレッサーの写真撮らせてよ」
「うん、いいよ」


「木で囲んでるから上からしか見えないけど」
「お、おぅ。。。」
これでも良い人、ヨコテックに問い合わせてみてください。。。。







無論パコ・デ・ルシアの演奏は情熱的でスバラシイのだが
そのバックのコンガの方の皮の鳴らしっぷりが最高デス。
速弾きしてる最中のパコが流れ星のちゅうえいに似てると気づいてしまうと
折角の最高の演奏が台無しなので十分ご注意ください。

Betty Blue。


オーナーの松原氏は世田谷の環七沿いで
カフェ「UNITED CAFE」を営んでいるのだが、


実はパーツサプライヤーでもあったりする。
この自身の車体に装着しているビキニカウル、
これはまさしくプロトタイプであったというワケです。

というワケで早速オーダーが入った模様。
ではお預りさせて戴きまする。

で、すんません画像撮ってないっす。
完成ww

純正でこのグラデって、BMW結構お洒落なカラーリング採用してるなぁ。


あ、このフロントフェンダーが色見本っすね。
それに合わせて調色ペイントしてるので、
これはカスタムペイントというよりレストアかもしれない(笑)


現行R9T、かなりカラーバリエーションございますが、
元から自動車鈑金で色合わせは培ってきてますので、
どしどしお待ちしております~。


青っていうだけの選曲ですw

2021年4月9日金曜日

うっせぇわ。

祝日は旗立ててるからあんま来ないんだが、
ここ立川はやたらと新興宗教の拠点、多いんだよなぁ。
暇なんだろうな、今日も日中2人組が来た。

しゃあないので凄いキラキラした目で
「コダマとか見える様になります⁉」
って言ったら、
「そ、それはどうでしょうか」
と苦笑いされてお帰りあそばれた。

つまんねぇw

こないだ気分転換に夜走りにいったのだが、
靖國の門の前にバリケードが設置されていた。

で、警ら中の警官2人に話伺ってみた。
「以前は深夜でも門扉の前まで行けましたよね?
手水舎のところとか」
「ええ、しかし数年前からトイレに爆弾とか境内に不審な液体とか、
まぁ色々と事件もありましたもので」
「ではそれ以降ずっと24時間体制で警らしていられるのです?」
「はい、ほぼ2名常駐です」
「ご苦労様です。礼拝はしていっても大丈夫ですか?」
「はい、勿論です」


人の国でイデオロギーぶちまけるよその人のせいで
この国の民が気軽に礼拝出来ぬとは
(´・ω・`)

ホント、ご苦労様です。。。


急に何で靖國の話したかというと、
祝日の日の丸とか工房内の旭日旗とか目にすると
新興宗教の人たちって、そそくさと退散するんだよなぁ。
まぁ、深くは追及しないけどねw



2021年4月8日木曜日

丸正ライラックCF40。

 これまたレアな車両の外装が入庫。
丸正自動車のライラックCF40の外装です。


こやつです。


昭和35年製造。1960年製っすね。
愛称「スー(Sue)」という名前で親しまれた車輛のようです。

この車体のタンク、
トンネル部分に何と小物入れがついております。

小物入れ開け閉めしてるキッチュな画像(You Tube)

こんな感じで結構タイトに蓋が開閉できる仕組みです。
しかし凝ってますね。
この作り込みの良さが災いして消滅したメーカーたる所以です。

で、タンクはあちこち大小の凹みこそありましたが、
地金のコンディション含め中々程度は悪くない状況。
なので作業写真きれいさっぱり撮り忘れましてんww

で、フェンダーがそれこそ「おおごと」でした。
裏側、錆かくしでシーラーとアンダーコートがべっとり。

うへぇ。。。。。(´;ω;`)


無論このままでは錆が進行していくだけなので、
この先人のやらかした悪行を
ひたすらマイナスドライバーやノミ等駆使して
手作業で剥ぎ落す作業を続ける。

半日で半分まで終わる。
半分でこれだけの「悪事の残骸」が出る
(´・ω・`)



翌日も黙々とこそぎ落とす作業を半日こなす。
右側の艶々してる方が剥ぎ終わってPOR塗ったもの。
しかしこの作業、鬱になる(苦笑)

で、表も酷かった。
何と表面全部がめっちゃ厚付けのパテで出来ていた(苦笑)
多分表にはアンダーコートやシーラー塗れないから。
浮き錆び隠滅に分厚くパテ入れたっぽい。
だってそこまで凹みも歪みもなかったもの。
というかフェンダーなら裏側からドリー回せるから叩くの余裕っしょ。
完全に悪意もってのパテ盛り。
しかも笑えたのがステーにまでパテが入ってた。
この細い4本のフェンダーステーにパテ入れるとは
或る意味ベクトルを間違えたテクニシャンではあるwww
その大惨事の画像は私がパテ粉まみれになったので無論無い(苦笑)



毎回言っているが、ペイントは下地8割塗り2割。
要はどれだけ下地に入念になれるかが鍵。
という事でベースカラーの朱色を先ず塗ってクリアコート。
完全硬化した後に次のロゴ入れに移行する。


塗装は実は必要以上にはあまり厚塗りはしない方が良い。
厚く塗ると塗装同士のスクラムが強くなり、
下地に食いつく強さより勝っていく事になる。
要はちょっとした衝撃で下地に食いつく力より
横の塗装面のスクラムの強さの方が勝ってしまい、
厚塗りの場合チッピングで欠けやすくなるのです。

とはいえ、次の工程でやらざるを得ない事もあり。
というワケで、タンク裏側や小物入れの場所、
燃料キャップの口の部分も「セクショニング」出来ているのであればそこも、
そして塗膜薄い方がラバー嵌め込み易いのは確実なので、
ニーグリップラバーの部分も1回目のクリアで終わらせてマスキング。

さて、ここからいよいよLILACのロゴを入れていくのだが

現存するコンディション極上の該当車は
海外の有名なミュージアムにいるのだが




ウチに来たこの外装、
これ絶対に当時物オリジナルだよなぁ。
海外の「それ」とはフォントもディティールも全然違うんだよなぁ。
あとロゴの位置もこっちと全然違うんよなぁ(苦笑)

海外のレストアは結構大雑把な事ままあるので、
折角の当時物サバイバーからデータ採ったので、
ウチはこっちを完全再生する事にします。

では先ず黒から。
位置もあんな上で斜めじゃなくてこのへん。

黒入れたら

マスキングして1㎜切る位でオーバーラップさせてカットアウト。

で、ホワイト。
終ったら全部剥がして整えて最後のトップコートクリア吹き付け。

で、ポリッシュしたら完成。

希少なモーターサイクルが綺麗に蘇りました。

蓋の部分も可能な限り分解してクリア入れ込んで
再び元に戻してしっかり綺麗に。
ユニクロメッキのレバーも外したついでに磨き込み。
まぁこれはペイント関係ないけどw

タンク裏は全体に剥いだ後POR塗ってあるので、
この複雑な形状でも錆が生じる可能性は今後薄いでしょう。
これでまた半世紀はしっかり生き残れると思います。

下地成形の時とペイントの時に死ぬほど撫で回すので
(微かな歪みとか凹みは掌で感知します)、
なんだか愛着湧いてくるのがこの仕事の辛いところです(笑)
でも終わったら引き渡さなければなりませぬ。
オーナー首を長くして待っておりますし、
渡さないと私もお金もらえませんしw

という事でこの外装も八王子のレストアショップ、
バイク工房蔵の田中さんへとバック。
毎回猛烈に珍車な国産が溢れかえってるショップですが、
おかげさまでこうしてこちらも希少な外装に携わる事が出来まする。
田中さん、残りの珍車も目途が立ったらご用命くださいまし♪
このライラック、走り出す日が愉しみです。