2019年4月26日金曜日

貴重品とゴミの狭間。

食いかけじゃないし呑みかけじゃない。
「このチューハイのグリーンとスニッカーズのブラウンで」
色見本。
ヒャッハー!!!www

2019年4月25日木曜日

入庫状況。

現在お預かりの作業ですが、
AJSタンクレストアペイント 大詰め
GUZZIパニアケース あと1歩
DUCATI175Sport 下地完了

AJSとパニアケースはGW明けには納品及び発送出来そうです。
残りの入庫済の方、随時作業に取り掛かりますので
暫しお待ちください。

5月入庫予定の皆さま、
順次こちらより受け入れ準備完了のお知らせ差し上げますので
連絡をお待ちくださいますようお願い申し上げます。

現時点で打診・相談される方は
入庫時期は7月以降になります。
何卒ご了承くださいませ。

日々頑張って作業しておりますが、
旧いものは作業してみないと観えない箇所が多くございます。
ワタシ一人きりもりの工房故、
お預かりしたものがトントン拍子にいかない事の方が多いので、
きっちり直してお渡しさせて戴きますので
何卒御理解の程よろしくお願い申し上げます。


STUPID CROWN
Custom&Paint Factory
Mune.T.

魚肉耐久3兄弟。

魚肉耐久3兄弟、完成。

ペイントしたてのこの車体をペインターの目の前で豪快に転ばせる。
こんな豪勢な遊び方、早々無いと思うwww

末っ子、XL80。
オーナーが英車多数所有のジーザスの車体なので
ブリティッシュグリーンに末っ子なので銅箔。


次男坊、XL125。
こちらは魚肉の軽トラ、キャリィに塗った三菱キャンターのカラーリング。
車体オーナーのヒサヲからのオーダー。
ポップだけど中々可愛い。銀箔。


そして長男、XL250。
こちらは伝統(?)の魚肉カラー。
そして長男だから金箔。

んー、でも長男まさあき(オーナー)のXL250のシート、妙に赤いなぁ。
出来立てってこんな感じで汚れて行って違うように観えるのかなぁ。
まぁ似合ってるからいいんだけども、うーん。
そうだ、俺のエルシノアの出来立ての頃の画像と比べてみよう♪





アッーーー!!!







モノクローム。


年齢がいくにつれ、モノクロームの写真が好きになっていった。
その理由が自分でも理解らず、何となく認識していたのだが、最近一つの事に気付いた。
モノクロームのそれは「色」が存在していないので、
目に入る情報の全てが自分にとって自由であるものだからだ。

職業病みたいなもので、色が情報として目に入って来ると
どうしても色を造る工程を頭の中でしてしまうのだ。
赤味の青とか黄色みの赤とか、多重な複合するグラデーションのピンクだとか、
要はしなくてもいい「調色」をすぐにしてしまうから少し疲れるのだ。

モノクロームにはその向こうが発してワタシに調色を強いてくる「色」が無いから、
ワタシが純粋に思い描いた自由な「色」で彩色していいから好きなのかもしれない。

なのにこんなワタシをはっとさせるものは
やっぱり怒涛の色の洪水みたいな写真だったりもする。

ワタシにとってカラーフォトは
再現しなきゃいけないレストアペイント的なフィルターで、
モノクロームは自由に彩色出来るカスタムペイント的なフィルターなのかもしれないね。
誰も「調色しろ」と強要してないんだけどねw

濃淡・濁りと透明度・透かし・煌めき・漆黒・
時には顔料ではなくフレークや箔や夜行貝といった自然の産物。
色に疲れてるクセに、やっぱり色に惹かれている(笑)


なんでいきなりこんな事書いてるかというと、
自分のドカ観て「何で俺こんなシャーマニズム全開のペイントしたんだ?」
って自問自答してたら、
ヨシダナギ氏のアフリカの写真に改めてその色彩にうっとりして、
「いいんだ、俺はこれでいいんだ」って自分に言い聞かせてるからだw





色よりも被写体に目が奪われたあなた、
健全ですwww

1930y Terrot Motorcycle。


4年前、Oさんより持ち込まれた
1930年製フランスのモーターサイクルTerrotのレストアをスタートさせ、
半年を費やして完成したのだが、
あれから4年経ってOさんは真鍮で出来ているタンクの特性を活かして、
日本の再生職人さん達の腕も信じてくれて、
グッサグサだったゴミコンディションのタンク持ち込んできて、


メタルワークは概ねアトリエツネナガのツネちゃん。
底板が鉄製で異母材同士を当時のタンクらしく

ハンダで溶着されているのです。
まぁまだ溶接というものがこの世に存在していない時代だったからこそ
こんな異母材のチョイスが存在したんだと思います。
ワタシの知ってる限り(レストア手掛けた限り)では、
真鍮ボディ採用していたのは
このフランスのTerrotとイギリスのブラフシューペリアだけですね。

ハンダ部分は下手に弄らない方が良いので、
そこを避けて切開、内側からハンマリングで地金馴らし。
その後Tigで再溶接なんですが、
Tigの熱で他のハンダが溶解してしまうので
それはそれは難易度の高いウェルディングだったそうです(苦笑)

で、上がって来たタンクの真鍮をとことんまで磨き込み。
ハンマーの手仕事の雪平鍋みたいな凹凸は残しつつ。
その方がよりPre Warっぽいですからね。




こんなカスタムタンクまで仕立てちゃう様になったよ。
あ、勿論Oさんは純正の希少性に敬意を表して
敢えてゴミ同然のタンク引っ張ってきたのですよ。
純正タンクには間違いないけど、
純正はメッキ処理の上に青か黒の塗り分けだったから、
この真鍮ベアメタルはカスタムと言っていいんじゃないかな。

祝アワード3つ。

車坂下Productionの野呂さんのXS650が名古屋JOINTSでアワード3つ獲得した。
この車体、昨年末本気で納期差し迫って
物凄いプレッシャーの中で宙吊りのままで筆走らせて
これ以上無い苦しみの中で仕上げたから
昨年末のロッドショーでのアワード(ベストドメスティック)と、
今回もまたベストドメスティックとベストメタルワーク、
もうね、本当に嬉しいです。

野呂さん、本当におめでとうございます。

車坂下Production

2019年4月20日土曜日

お説教。

以前自分のバイクを自家塗装してカオス状態に陥り
泣きながら助けを求めてやってきた娘っ子が来た。

で、車体のブレーキランプどっちも切れてるわ
スロットルホルダーぐるぐる回ってるわ
フロントのブレーキセンサー断線してるわ
中華製マルチリフレクターが電球の熱でメルトダウンしてて
本分まるで果たしてないわだったので、
たっぷりお説教してやった。

というかワタシが直したw

この娘、立川住んでて近いからという理由でウチに来たが、
もしかしたらウチをバイク屋だと思ってるフシがあるのかもしれない。
「い、一応俺それなりに有名なペインターなんだけど(震え声)」
「ふぅん」
(´;ω;`)



Egヘッドからのオイル漏れは流石にウチじゃ無理。
付き合いのある多摩地区のバイク屋さん紹介してあげる。
「助かりましたー♪ありがとうございましたー♪」



無事に走ってバイクでいっぱい愉しく遊べ。
また来い。






ってかリフレクターとろけるって
どんだけクリティ低いんだよ中華製(苦笑)

Yossie。

昨日の夜、魚肉クルーと命日なのでYossieの墓行ってきた。
夜だったので廃エースのヘッドライトを灯りにして参りに行ったが、
黄色い光がめちゃくちゃ怪しく、
多分Yossieもめちゃくちゃ迷惑だったに違いない。


久しく墓にはYossie一人だったが、
数年前からおじい様もお眠りになられているので、
おじい様には一礼しておいた。

Yossieには夜中に水かけてやったw
また顔出すよ、Yossie。



マルチプレックスにジャイロで自走してもらって向かってたら
何だか途中で行方不明になって開場20分前にしれっと現れてみたり、
デートに行きたいって言うから廃エース貸してやったら
屋号入ってるウチの車でラブホ行きやがって
しかもそれお客さんに目撃されて
俺に不倫してる疑惑が持ち上がるとか、
サーキット走行会で夢中で走り回ってチェッカー出たっちゅうのに
「まだ半周ある!!」で果敢に攻めてすっ転んでとっ散らかってみたり
(勿論チェッカー後は減速です。このバカヤロウw)、

トマト嫌い装っておきながら実は本当に嫌いなのはバナナで
それを生涯隠し通して俺らが無理矢理トマト食べさせて笑ってたの
実は心の中でほくそ笑んでいやがった事とか
「メットにマン島の紋章いれてください!!」
「俺もMuneさんの真似してGITANES吸ってるんすよ」で
結果その両方をカッチョえぇプロカメラマンに撮影してもらって

俺のアイデンティティ横取りしていきやがった事とか
(あ、そう言えばお前俺からレゲエラムも持っていきやがったよなw)、

抗がん剤で全身激痛だっただろうに最後の最後にマスク外して
全身全霊の力振り絞って俺らに「ありがとうございました」って
人として最上にカッコ良かった台詞を言いきったお前を忘れんよ。

一生お前がウチの店員やってられるように

頑張ってこの屋号掲げ続けるよ、俺。

T.O.C.

歴史が重すぎる&該当する車種持ち合わせていない。
で、ずっとウチの棚の中で眠り続けている1枚。
トーハツランペット所有してた時一瞬貼ろうとしたが踏みとどまった1枚。
若造の俺は壁に絵描いて捕まるわ消火器塗って引き取ってもらえなくなるわ、
どーしよーもないヴァカだったが、
この1枚を踏み止まっている事だけはグッジョブと褒めてやろうと思う(笑)

後にこのクラブのパイオニアから英国式のドレスコードのサーキット走行会で
ファラオ着て歩き回って怒られたがwww



2019年4月16日火曜日

ダァックス。

息子タイジュが通学の足で使ってるベンリィ。
元がモトクロスレーサーだったので直管でうるさい。

街中では流石に恥ずかしいので、DAXを流用しようと購入してみた。
ダックスっておっさんのくしゃみみたいな名前だな。
ほら、おっさんって「ダァッックス!!!」ってくしゃみするじゃん。
すみません、他意はない。




が、同じ水平Egだけど互換性はないみたい。
フランジの入り込みの部分DAXのベンリィより短い。
これじゃボルト締結出来ない。



フランジのボルト穴の位置もちょい違う。
メンドい。



そしてDAXそのものの位置だとクラッチ調整部分やキックペダルがどうも干渉するっぽい。
ならばと躊躇なく新品を切る。
元のヤツも切る。
ちょいと上向きに角度つけてカットして溶接する。
ドカ乗ってるから溶接は日常。
ってか溶接機無いと乗れない車体って異常だよね。
えぇ、自分でわかっとります。




10度ちょい斜め上げで丁度良い塩梅に収まった。
勿論音ジェントル。
申し分ない。



リアサスも綺麗に逃げてくれている。
ここ干渉するようならマフラー裏側もカットして凹ませて溶接かと思ってたので
正直助かる。
メンドくないw



マフラー買ったところからわざわざ手描きの
「お買い上げありがとうございます&レビューください」
のメッセージカード戴く。
丁寧な対応嬉しいのだが、いきなりぶった斬ったのでどう書いていいものか理解らん。




「素材としての可能性は十分だ」
物凄く偉そうでそんなの書けない。。。。

2019年4月15日月曜日

魔笛。

店で仕事してたら表から「パフパフ」と音が。
外に出てみると小さなおばぁちゃんがジャイロのラッパ鳴らしてた。
「ああぁごめんなさいねぇ、ついつい鳴らしてみたくなって。
主人が昔こういうバタバタで豆腐売って商売してたか
ら懐かしくなっちゃって。
こちらもお豆腐屋さん?あらで
もちょっと違うわね何屋かしらここ」
何か可愛いばぁちゃんだった(笑)




2019年4月13日土曜日

純正装うチョッパー兄弟車2機。

エキセントリックモーターサイクルのSRチョッパーのリニューアル。
お化粧直し。



当初はまるで工場の機械のようなインダストリアルな重厚感をコンセプトにしていたので、
ハンマートーンペイントにエイジングという手法で仕上げていましたが、
リニューアルで「よりSRっぽく」という事で、純正のカラーリングをインストール。
ケンタ、もうちょい綺麗な解像度の完成画像ちょーだい(笑)


ここまでモディファイされているからこその純正装いがむしろ「活きる」ペイントだと思います。
「え!?これSRなの!?」
観た人がこうして驚けば愉しいじゃないですか(笑)

因みにこの車体は同じ仕様の兄弟車がいて、
そちらは当初からYAMAHA YA1のカラーリングを装っております。
あ、これもSRでミヤビマルーン仕様ありましたよね(笑)


リジットに見えて実はモノサス仕込んであるソフテイルになっているこのSR、
大人な装いに生まれ変わってまたオーナーさんと愉しく過ごす事が出来れば是幸いです。
プラスしてH.Dのタンクも納品。
元からフレイムス入っていたのですがマスキングで描かれており、
オーナー様が「手描きがいい」との事。
という事でフリーハンドでドロウイング。



今週はいきなり気温が10度以上も下がった日もあったので
塗装にはコンディション整えるのに苦労しましたが、
何とか無事に納品出来ました(苦笑)

資産運用。

見知らぬ電話番号から着信。
「社長~~♪お久しぶりでぇ~~す♪」
或る意味感心してしまう程不快感を与える馴れ馴れしい喋り口調。
「え、と。・・・誰?」
「前回忙しいで切られちゃった〇〇社の〇〇ですよぉ~」
「え、と。・・・何?」
「あれから更に価値が上がっちゃいましたよ~♪
あの時か
ら始めていれば社長~、今頃超リッチだったのにぃ~」

「え、と。・・・は?」
「金の資産運用のお話ですよぉ~。今日は最後まで聞いた方が得ですよ社長ぉ~」

「あー、金ね。
100枚で小売価格¥25,000の金を

一作品で平均2枚使ったとして単価計算で¥500ね。
それを作品に仕上げると作品にもよるけど5万~15万位になるのよね。
これって資産運用みたいなもんぢゃね?」

「・・・・何の話してんすか
!?社長」
「金沢箔の箔貼りの話だよ。
オメーこっちの職種も調べな
いでワケ理解らん電話して来てんぢゃねーよ」
「あ、そう(棒)」


切られたwww


不労所得ではないから資産運用と言えばかなり違う話だが

俺、嘘はついとらんよ(笑)




2019年4月10日水曜日

バーバ・ヤーガ。


個展開催したらよりにもよってメドゥーサが観に来ちゃって
全部石にされて結果はげ山の一夜になってもうた展覧会の絵。
byムソルグスキー

鶏の足の上に建つ小屋。
いつも思うのだがムソルグスキーは生まれた時代で仕方なく管弦楽用いてるだけで、
現世に生まれてきたのなら間違いなく
プログレッシブな超メタル野郎だった思ふ。

GILERA SATRUNO。

GILERA SATRUNOの外装一式。前回の続きです。
タンクが左右かなりハードに凹んでましたが、
まぁその辺のメタルワークと鈑金はレストアを得意としているので問題ないです。




右かなり激しいヒットしてます。
1回のヒットではないようですね。複合技です。
こうなるとヒットした順番の一番最後から引っ張る必要があります。
逆算ですね。
そうすると全ての箇所が結構すんなりと出て参ります。

というワケで最初は推理して側面部から。
当たりのようです、かなりすんなりと素直に出てきました。
引張だけでパテ薄くでOKな出方は正解という事です。
この順番間違えると幾らやっても綺麗に出てきません。

深くえぐれているのと複合技でやられてるので
この前面部は紐解きが難解です。
鉄の伸び率も凄いので全部は絶対出てこないと思います。
伸びた鉄絞めるにしても限界がありますし、
年式考えると防錆鋼板使ってるのでデメリットの方が多いです。
なので1か所だけ深い所残しておいて
そこに伸びた鉄集めて「生き埋め」にする方が結果良好になります。
熱して炙って締めてを繰り返してその「場所」を探ります。

で、ここからはパテです。

このタンクは反対側も結構ゴキゲンな状態になってましたw

うん、いいでしょう。平面出ました。

ロゴは今回カッティングシートをオーナー様から戴いていたので、
「アートナイフ作業なくて楽だな~♪」と気軽に進めていたのですが、
ここでこのお預かりしたカッティングシートが激しい糊残り現象が起きてしまい、
一度やり直しを。前回の怪電波ですね(苦笑)

オーナー様よりロゴのデータもお預かりしていましたので、
何かとお世話になることの多い馴染みのグラフィック屋さんに持ち込んで、
過去歴で問題の起きて来なかったカッティングシートにて再度製作、
これにてノントラブルで作業終了です。
こういう時もつべきは「餅は餅屋」、
優秀な業者の繋がりです!!
赴いて速攻でシート製作してくれたVINYL CREATIONの江原さん、
ホント助かりました~♪
速攻で戻って作業再開です!!!

エアブラシのロゴ入れなので鏡面仕上げ。
ABCマートではございません(笑)



ホワイト吹くので染まり確認し易くする為に黄色のシート使ってるんです。

ばっちりです♪

そして最後のトップコートクリア入れてフィニッシュです。


色も日焼けしていないタンク裏側からデータ採りしているので、
当時物のカラーリング再現しています。




蛍光灯の映り込みでこのタンクの独特のエッジと造形が伝われば是幸い。



で、サトゥルノってシートカウルかっこいいっすよね♪





O様、永らくお待たせしました。


これでようやく1月預かり全て出し終えたっす。
しかしまだまだバックオーダー抱えてるっす。
全部丁寧にやってるのでどうしても仕方ないっす。

現在仕上がり待ちの方々、
入庫待ちの方々、
暫し緩やかなお気持ちでお待ち戴けますと幸いです。
毎日頑張りますので。