2023年6月3日土曜日

Maniac。


KAWASAKI Z1100RのBeater製アルミタンク。
それに純正同様のカラースキームをインストール。

まぁここまでは調色・採寸は純正に忠実なので
やってる事はほぼレストアペイントです。

このタンクに限った事ではないのですが、
こうやって吊るすのに使えるステー穴が一切無い部品もあります。
それでも裏表きっちり塗らなきゃならないので
このタンクの場合は後ろ中央にあった嵌め込みステー、
ここの隙間にステンワイヤー通してワイヤリング、
それをS字フック引っかけられるようにして燃料コック穴にフックを。
ほんの僅かフック柄で色入らない部分が生じますが、
まぁこれ以外にスマートに吊るす工作が出来ません。
基本様々なパーツがやってくるので
そこは毎回臨機応変に工夫です。


で、KAWASAKIのロゴは黒縁に金箔の箔押しでやる事に。
先ずは黒縁エアブラシで。



下地の色が明るい色だったら保険かけてこれで一旦クリア入れますが、
ご覧の通り濃紺ベースなのでちょっと厄介。
次の砥ぎつけ&マスキングでこの黒縁しっかり透けないのは確実。
そうなるとドンピシャの位置で次のロゴナイフで切り出すのは困難かと。
という事でリスキーですが先に吹いた黒の上にマスキング貼って
その1㎜中をナイフでくり抜く作戦でいきます。

箔はいつものように日本製金沢箔を使用。
多分ずれてない、大丈夫大丈夫と
自分に言い聞かせながらのひたすら集中力の作業。

箔用のマスキング剥がしてみて改めてチェック。
うん、大丈夫そう。
この時点で箔がクリア吹き付けのエアで飛び散らない様に
箔の上を徹底的にブラッシングで不要な金を落としておく。
無論その際に黒縁に付着した金も慎重に筆で除去。

うん、万事OK。最終トップコートのクリアに取り掛かります。
先ずは微風のバラ吹きでロゴ廻りだけ薄く。そしてそれだけで1時間近く放置。
バラ吹きクリアで本作業のエア圧で箔が飛び散らない様にする為の秘訣です。
というかエアブラシ作業の後の1発目は絶対これします。
塗装は忍耐。

黒縁で一旦保険のクリアかけていないので
黒色の上に穿くが更に載っている状態。
鏡面仕上げの際の砥ぎで箔上が薄くなる危険性があるので
エアブラシとかだと4発も吹けば完全に安心な領域まで埋まりますが、
今回は万全を期して6発クリア吹き付け。
これはポリッシュ作業の時の私への安心材料ではありますが、
30分おきにクリア吹き付けなので合計3時間、
明け方まで睡魔と闘う事になりますw


で、完成です。




純正然としたクリーンなフィニッシュですが
ロゴにはカスタムペイントの技法を少し。
Z系で社外アルミタンクだと派手なペイントが多いと思いますが、
さりげない仕上がりは飽きの来ない仕上げかもしれませんね。

I様お待たせしました、週末に発送させて戴きますね。
この度はご用命ありがとうございました。