2024年3月7日木曜日

88VMK again。


PSYCLE CRAFTERSの荻原さん経由で
88VMKのM氏のBMWペイントしたのがもう12年も前。
自分でもビビった、もうそんなに経つんだ(苦笑)

そして新たに同じ88VMKメンバーの車輛をペイントする事に。
これもまた気合いと概算にもひるまない熱いオーダー。
んでは干支一回り、また作業させて戴きまする。

先ずは下地から。
ウチでは比較的新しい年式の車輛(Kawasaki ZXR400最終型)ですが、
それなりに30年の経過もしているので
サンディングと共に下地のチェックを入念に。
あ、この時私ピンクだww

で、ファンデーションにあたるサフェーサー吹付。
他の仕事もがっつり混ざってますけどね。

まぁ取り敢えず簡素にレポートあげてますが
(ここご覧の方々は既にウチの下地他のレポートで観てますものね)
これでいよいよペイントのカンバス出来上がりました。

で、先ずはベースカラーのフレーク塗装から。
SSの様なフルカウルをフレークでびっちり埋めるのは中々のクリア回数っす。
回数入れておかないと真っ直ぐ砥いだ時に下地出たらやり直しっすからね。
ここは忍耐で1日かけてじっくり10コート位クリア吹きます。

ブース内フレークまみれクリアのミストまみれです。
次の日ブースの床歩いてたダンゴムシが背中ギラギラしてましたwww

そしてまた丸一日かけてこれを平滑に砥ぎます。
ひたすら水ペーパーで真っ直ぐに砥いでいきます。
1日これやってたので指先水でふやけてジジイみたいになります。
でも反物染め職人とか真冬の川でずっと水洗いしているわけですから
たった1日やったくらいで音を上げてはいけません(笑)

ここからいよいよグラフィック入れです。
タンクエンブレムとスワスティカ(ハーケンクロイツ)は
金箔施してスピニング入れてキャンディで沈めていく予定です。
あ、違ったペルラージュって呼ぶんだった。
機械式時計の世界ではこのスピニング加工をペルラージュと呼びます。
アメリカではエンジンターンとも呼ばれてますね。
日本のデコトラ界隈ではグルグルと呼んでるそうですw

Kawasakiロゴとウチとサイクルクラフターズさんのロゴは
キャンディの濃淡で出します。
スワスティカは金箔&ペルラージュで。



シートカウルは無論アイコンの88vmk彫り込みます。
サイドは同じく88のアイコンであるモチーフを。



こんな感じで押し箔処理はOK。
では最初のキャンディ入れましょう。
最初のキャンディグリーンは黄色味の強いグリーン、
2回目のキャンディグリーンは青みの強いグリーン使いましょうかね。

というわけで1発目のキャンディグリーンを。
これで文字抜いて1回保険代わりにクリアコートしておきます。

今のまんまでもインパクト凄いんですが

これだと文字とベースの対比が強烈過ぎて
ハイネケンやカールズバーグのBEER瓶みたいな
何だかコマーシャルっぽいというかスポンサーっぽくなっちゃうので
更に別のグリーンでトーン馴染ませる算段です。
まぁ取り敢えず一旦クリアコート。
これも鬼砥ぎして段差落とすので結構な回数クリア入れます(苦笑)

で、またまたひたすら水砥ぎで平滑にしていって
ラストのキャンディかけてクリア掛ければようやくフィニッシュです。

トーン落とした方がむしろカスタムペイントっぽくなるんす。
トータルバランスってやつですね。

元のデザイナーの造形になぞらえて
各部エンボス等にエアブラシで更に濃淡つけてあります。

それによって元の造形の「良さ」をアシストしていく感じです。
バスケで言う「左手は添える様に」的なアプローチっす(笑)








お預かりして4か月、永らくおまたせしました。
車体完成したら暖かくなったあたりででも
遊びにいらしてくださいまし。
撮影会しましょう(笑)

この度はご用命ありがとうございました。


これレポートする前に選曲してたんですが、
12年前も同じSKA FLAMES選んでたwww
ただYouTubeアップしたの外国人っぽいけども、
曲のタイトル「KUROSAWA」、な。
黒澤明間違えてんじゃねぇぞ殺るぞヴァカw