2022年1月9日日曜日

Porpoise Song。

昨年暮、ものの見事に失敗したVINCENTのトランスファー。
もうね、やっぱこれはウレタンの下に閉じ込めるものではないんだと思う。
ここ長年お読み戴いてる方ならもうご存じだと思う。
この水貼り転写のトランスファー、成功率がまるでデータ採れない。
同じ方法でやってもダメな時と成功する時がある。
物によっても違うしノウハウが20年やっててまるで構築されない。
だって、ずっと仕入れてきた英国のメーカーサイトが
こんなインフォメーションしてるんだものw
世界ではウレタンの下に閉じ込める事に成功しているペインターもいるが、
当社では成功失敗の一切の責任は取りませんw
うん、存じてます。
だから私は1台分のペイントに2台分から3台分発注するんだものwww


なのでもう精神衛生上ホントに良くないので
いつもデカール作成でお世話になってる
Vinyl Creationの江原氏にデザインと作成をお願いする。
でもって新年明けに改めてリトライ。

丁度10年前の同じ日もVINCENT塗ってた。
で、10年前のVINCENTは1発でトランスファー成功してたみたい。
何でだかはあれから10年やってるけどマジで理解らない(苦笑)
にしても外ウロついててもこの車両と出くわした試しがないんだけど、
みんな普段は何処に隠れているんだい?w

デカールの肉厚を埋める為には膨大な回数のクリア入れる事になる。
このタンクだと念を入れて(冬なので肉盛れない可能性があるので)、
1日中つきっきりで30分おきにクリア入れて全部で12発入れた。
で、それを後日更に砥いで平滑にしてまた最後のクリアを3発ほど入れる。
クリアの回数は正直大粒フレーク埋める作業に匹敵する。
でもデカールだと作業してる時点でもうほぼ仕上がり確定してるので
やはりその安心感は絶大だ。
最後に磨いて捲れるみたいなトランスファーみたいな大惨事は起きないから。

で、やはりというか当たり前なんだが仕上がって完成。
いやこれが普通なんだよ。
何で磨いてて浮き上がって捲れたりするんだって話だよ。
トランスファーはペインターの精神を蝕むよ(苦笑)

絶対にミラーフィニッシュになるって信じてるから
やはり作業も自信もって追い込めるし。
もしトランスファーでこう仕上がったとしても、
ひたすら安堵感で腰が抜けるだけ(苦笑)

今回はこれくらいで勘弁してやる!
いいか、もう仲間(VINCENT)呼ぶんじゃねぇぞ!!!ww

と、言ったところでどうせまた来る。
世界は観てるんだよね。
ウチのVINCENTのラインの金箔と位置取りの正確さを。
それはそうです、だってVOC(ヴィンセントオーナーズクラブ)の
日本の会長だった故N氏が、
わざわざ本国のフィル・アーヴィング(Vincentの開発者)から
当時使用していたファクトリーの図面取り寄せて、
それを私に「はい」って渡したんだから(苦笑)

今のところ英国車ペイントした台数トップはVelocette。
恐らく20台以上塗ってる。
次にNORTON、でもってお次にVINCENT。
トラは10台くらいしか塗ってない。どういう事なんだ。。。

しかしぶっちぎりはBMW。
もう200台以上塗ってるwww


出来ればトランスファーとはおさらばしたいという気持ちで。
Good by、Good by。。。。