2021年1月15日金曜日

木は削ってて匂いが良い。

新年1発目のペイントはモーターサイクルではなく
何と車メルセデスの内装のウッドという我が工房。
依頼主のE様より一式送られてきたのが昨年12月あたま。
ではでは先ずは現状拝見。
経年劣化でクラック入ってますね。

細いウッドも端の部分色抜けが観られます。

センターコンソールもクラック。
そしてここだけ色調違う。

ASHトレーは取っ手のウッド剥離しちゃってます。

手元に来てすぐに確認しましたが、
取っ手の薄貼りのマホガニーは完全にダメでした。

大抵ウッドの内装は合板に化粧薄板で高級ウッド貼り込んでいます。
ちょっとここは考えましょう。

取り敢えず他も剥いで状態確認しましょうか。
各パネル樹脂(クリア)の肉厚もマホガニーの肉厚もわからないので、
この剥ぎ取り作業が実は一番怖い&時間要します。

こっちは平面のマホガニーは無事っすね♪

とりあえず安心。

一番大きなセンターコンソールのウッドがダメージ喰らってました。
これはマホガニー貼り直さないとダメかなぁ。

化粧板手配して圧着。
今は様々な材質用意されているので、
圧着の技術さえあればマホガニー以外でも
ローズウッドやバーズアイメイプル、ブビンガなんかも選べます。

とはいえペインターの範疇外(笑)
でもどうにか貼りきりました。

木はクリア入れてみないと色調わからない。
吸い込み防止も兼ねてとりあえずクリア処理。
うん、新しく貼り込んだマホガニーもそれほど色調ずれてない。
良かった♪

ただ、取っ手の部分。
流石にここは私にはリアルウッド貼り込む技量はない。
オーナーさんに確認してここはカッティングシートで施工する。
今はシートでもリアル感かなりありますからね。
だが予想通り色味がわやくちゃ(苦笑)
お、おぅ。何とかしよう。。。。

で、新年1発目のペイント開始。
違う色味合せる為にキャンディ4色準備。
更にそれらを各部で混ぜ合わせて塗っていくので
全部で9色駆使して色味合せて仕上げていく。

完成しました~♪

このパネルを基準色にしてアレンジ加えてあります。
このパネルはウッドは無事でしたが、
やはり末端部分はそれなりにダメージあったので、
ダメージ隠しと深み出す為にグラデーション入れてあります。
これは当時物オリジナルのウッドだったので
少し木目もエアブラシで描いて修正してあります。

こちらは新規ウッドなのでダメージありませんが
他に合わせて同じくグラデーションを。

スイッチコンソールの穴の周りもエアブラシでグラデ入れてあります。

こちらの取っ手はカッティングシートですが、
色調合わせて深み出せばこんな風に馴染みます。

まぁ言わなきゃここだけカッティングシートだとはバレないでしょう(笑)
ここで言っちゃってますけどもwww

細いウッドもエアブラシでグラデーション入れて統一感。
最後に赤のキャンディ薄く入れて「色気」出してフィニッシュしてます。
あまり赤味とグラデ強調するとアメ車みたいになっちゃうので控え目に。
これならメルセデスの品格も失わずに妖艶で上品な風格保てそう。

E様、永らくお待たせしました。
&2輪に続き4輪のご用命、ありがとうございました♪


さて、次はウチの本分のモーターサイクル仕上げよう(笑)


ウッドだったからマリンバ(笑)