とある方よりオファーが来た。
「アルミタンクが破れたみたいでガソリンが滲んでいます。
これを機にカスタムペイントをしたいと思っております。」
はるばる九州から送られてきたアルミタンク、
BSA Goldstarの社外アルミタンク。
BSA Goldstarの社外アルミタンク。
それではレストア&カスタムペイント開始しましょうか。
先ずは外注でツネちゃんにTig溶接を依頼。
きっちり治ってリークテストもOKなので
んではいよいよペイントの下準備に入ります。
全部黒だけど3回塗られてますね、貴方は。もしかしたらどえらい修復歴とか出てくるかもです。
それはそれでしっかり治しますが、ドキドキしますw
まさか過去に大転倒とかしてアルミボッコボコ⁉
思ってた程酷くないぞ?
何だったんだろ、あのモリモリのパテは。
何だったんだろ、あのモリモリのパテは。
ま、オーナーさん出来るだけ余計な物剥ぎ取ってくれって話なので
まぁ結果オーライという事で。
反対側の右、やけにエッジが立ってるなぁ。
パテ盛るならこっちに盛って丸み帯びさせるのがセオリーなんだけどなぁ。
(´・ω・`)?
(´・ω・`)?
一応オーナーさんに画像送って相談。
どっちのアールで行きます?ってやりとりしてる最中にある事に気付く。
「ん!待てよ!!左パテたっぷり盛ってたって事は!!」
これも含めてオーナーさんに報告。
オーナーさんより男前なカッコいい方法を提示される。
「これがこの当時のプロダクションの精一杯だったんでしょうから、
位置違いはそのままで仕上げるとかは無し、ですかね?」
おおぉ、ある意味ヒストリック大切にしてて良いと思います!
なのでこのまま「なり」で綺麗にしていきます。
なのでこのまま「なり」で綺麗にしていきます。
この台座まで黒塗りされていたエノットキャップ。
アルミだし塗られている理由ないと思いますので
(エノットキャップのこの部分塗ってる車体ほぼ無いです)、
(エノットキャップのこの部分塗ってる車体ほぼ無いです)、
ここは丁寧に剥離剤で塗装剥がしました。
とはいえハンドメイドのアルミタンクだとやはり微妙に凹凸あるので、
サフェーサーを1度入れてざっくり砥ぎ上げて凹凸を減らし、
もう一度サフェを入れて再び砥ぎました。
ビンテージな旧車なのでショーカーの様なパーフェクト鏡面にはしませんが、
これでかなり映り込みには耐え得るベースになったでしょう。
んでは参りますかね。
そういう意味では名車ゴールドスターではありますが
当時物の「カスタム車両」だとも言えます。
ほほぅ、これが当時の広告なんすね~
「このStalla D' Oroを文字でエンブレム下に入れてもらえますか?」
了解しました、ではエンブレムに馴染む様にゴールドでいれましょうか。
ではやっていきますね。
色違い金箔を3色用意します。
色違いの箔をランダムにモザイク状に押して貼っていきます。
その際指で擦り上げて敢えてクラックを発生させて、
そのクラックに色違いの箔を押し付けて定着させていきます。
「蒔絵と聞いていたので金粉でやると思ってたんですが」
あ、いえいえ。これも蒔絵です。
以前ケンタのところで塗った中世ヨーロッパの活版印刷風のタンクね。
金粉もモザイクも大きさ違いで蒔絵で同じではあるのです。
説明って難しいですね(苦笑)
こっちは先端に向かってかすれていく画風だったので金粉でかすれさせてますが、
モザイク箔を選んだのです。
更にこの様に放射線に影もありますので、
それをランダムですが箔にも印影付けようかという次第。
オーナーさん、納得してくださいました(笑)
あ、ピンバッジモチーフだから疑わず赤にしちゃいました(苦笑)
これはディスカッション不足です、すみません。
で、文字入れ。こっちは1枚箔で。
そしてエンブレム下に文字入れ。
当たり前だが左右w
いよいよ最終仕上げのクリアを入れて磨き上げて完成です。
BSA Goldstar、Taylor Dow製のStalla D' Oroタンク。
BSA Goldstar、Taylor Dow製のStalla D' Oroタンク。