2020年11月13日金曜日

お召列車みたいだったから。

K様よりお預りのGB250クラブマン外装一式。
もう20年近く乗られているようで、
GBも今ではまぁまぁ貴重な車体になってきました。
「実はMuneさんの夜走りにもこれで参加してたんです。
一生乗るつもりなので、この際自分のオリジナルにしたくて」

あの夜走り辞めてもう8年近く経ちますが、
そんな思い入れのある車体、有難く作業させて戴きます。

先ずは下地。
ウチに来る車体では全然現役の方ではありますが、
とはいえそれなりにくたびれております。
ベースファンデーションを綺麗に載せる為にも下地をせっせと。


真夏の作業だったので、手汗で地金がすぐに錆びてしまうので、
可能な限り局地的に剥いて作業します。
いよいよサフェーサーという段階で一気に全部剥きます。

で、ベースカラーのブラウンメタリックとアイボリーのライン入れて
(この段階忙し過ぎて写真撮り忘れましたw)

この時同時進行で箔貼りが2台。
1台はBSAゴールドスター。
で、こちらのGBには銅箔をチョイスします。
この日は1日中机の上は箔と刷毛と竹串とワニス(糊)となります(笑)

ウイングマークにワニス塗って銅箔を貼り付け。
箔薄くて軽くて少しの気流で舞ってしまうので
ストーブも使わずマスクも付けてそっと作業します。
こういうタイミングでお客さん来ても無論ガン無視しますww
HMマークの部分はホワイト先に入れておきます。

「昔飼っていたペットのモチーフ入れてほしいです」とのオーダーなので
ゲッコーさん(ヤモリ)をインストール。
上向き身体ひねりが定番過ぎるので
他の図鑑観てこっちのシルエットで描いてみました。


同じくオーダーにあった英国の国旗。
かっちりしたエンブレム風とか色々考えたのですが、
ゲッコー君とどう馴染ませるかで少々悩み、
ゲッコー君可愛いのでこっちも少しキッチュにしようと
手書きで丸みを帯びたチェッカーフラッグとのコンビで。
ゲッコーはパールでエアブラシだったのですが、
このフラッグの手書きに合わせる為にアウトラインに黒を筆で。
で、アイボリーとの境目とタンク横にゴールドのライン筆で。

これで一旦クリアコート。
いよいよ次の工程が最後の仕上げの作業となります。
ある程度作業したら保険代わりにクリアコート。
これを数回繰り返してやっと凝った作品になるのです。

で、ここでオーナーさんにちょっと相談。
この重厚感と高級感の凄い漂うブラウンメタリックとゴールドのライン、
何だか皇室のお召列車みたいだな、と。
更に成り行きでチョイスしたタンク上面のモチーフも
大正ロマンや昭和モダンっぽい感じになったので、
ちょっとやってみたい事が出来てオーナー様にご相談。
2つ返事でOK戴きましたので
次の作業でそれも施す事にします。

先ずはクリア足付けした砥いだらウイング描き込みましょうかね。
これ、実は46さんが最近すっかりYoutuberになってるので、
「ちょっとだけでも真似してみようかね」と思い、
タイムラプスで描いてる風景動画撮影してみたんですが、
片面描き終わって動画確認してみたら、
タイムラプスになってなくて録画1時間半もあった(苦笑)
しかも作業中私が描き易い方向にタンクをくるくる回すので
肝心の筆先が見えてる時間が半分もない。私の背中しか映ってないww
頭にきて消去しました。
やっぱもうYoutubeやらないwww

で、最終クリアコート入れてポリッシュして完成。

タンク上面に合わせてHMも全部手書きで施しました。

この帯追加したかったの。

他の外装のオーダーも全て終了です。


K様、永らくお待たせしました。
車体に取り付けた際には是非お写真ください!
HPのギャラリーに掲載させてくださいまし♪
重厚感とキッチュさが共存した外装、完成です♪
この度はご用命ありがとうございました。


イメージにぴったりの楽曲♪
富国強兵・軍国主義に突っ走った負のイメージではなく
あくまで華麗に栄華を誇った麗しき昭和。
黒色すみれ好きでよく廃エースでも聴いてるんだけど、
窓開けて交差点でこれ流れてると何でだか通行人に笑われる。


で、ゲルニカ流してると何でだか通行人に引かれるww