2025年4月12日土曜日

Golden Liar。

昨年12月から予約入っていたベリバの車輛。
ホントは12月に入庫の予定だったのだが
11月のLOCのレースできょーへーぶっこけて骨折したので
大幅にずれて1月後半に入庫(苦笑)

しかしあんま我々がやらないカスタムやね。
これに関わってるのがケンタときょーへーとStand(シート屋)の新井さんと私。
誰もニュースクールやってないやん。
大丈夫なんか?

そしてやっとこさ1月後半に各種職人集合して
打ち合わせと会議。
シート屋さんはこの時点でフォルム作っていく。
「んー、ハンドルこの辺かな。イメージね」


なんかヴァカみたいだよ、きょーへーw

んじゃあ私も下地進めていきますかね。

燃料キャップのエアプレーン窪んで溶接されていたので
鈑金ハンダのナナサンで埋めて

スムージングしてフラット化させる。
この作業で溶接埋めるから
このフランジが位置高いと埋められません。
ペインターのフルスクラッチ考えての窪みっす。

シートベース乗る場所はもしかしたら干渉しちゃうかもしれないので
その部分は内側スムージングしないように注意しておく。

非常にフルメタルで重いので
ボルトマウント面ステン溶接されているので
この部分最後まで地金出しておく指示。
了解した。

こちらもね。
だとしたらマウント部は高くしておく必要があるね。
それ念頭に造形していきましょうかね。

段差エグリのTig溶接も薄くタイトにスムージング。
鋭角な箇所だから超根性でスムージングしていく。
要は道具届かないから指先だけが頼り。

一番高い位置がモトガジェットのメーター埋め込みだったから
そこを基準として造形していく。

どうにかなだらかにスムージング完了。
ってかこのタンクもくっそ重い(苦笑)

エグリの奥綺麗で助かったと安堵していたら
左側エグリ溶接で引っ張られていた。
ここ成形するの死ぬ程大変だったw

裏側は中々良い塩梅。
ステー位置やコック位置変更の場所だけでパテ済ませられた。
嬉しいw

重すぎてぶら下げるの怖かったリア。
でも最初のサフェだけは裏表どっちも吹かなきゃなので
サフェだけは超絶頑張ってぶら下げる。

ネジ穴にフック入れたくないんだが仕方ない。
頑張って持ちこたえてくれ、ネジ穴。

で、サフェ吹いて砥ぎ終えたら早速色入れアタック開始。
先ずはオーナーご希望のフレークぎっちり。

これでもかのフレーククリア埋め。

エグリはフレーク入れず。
ここ違うペイント施すので。
ここフレーク入れちゃうと平面化させるの困難なので
取り敢えずサフェのままクリアだけ一緒に載せまくる。

このフレーク埋めだけでも9コートクリア吹いてます。
それ位吹かないとフレーク埋まらんのです。

で、後日クリアを段差なくなるまで1日中砥ぎまくって
綺麗に平滑になったらキャンディペイント。

シャンパンゴールドで。
とはいえ黄色いとこのラメラメでスケベ椅子みたいになっちゃうので
少しブロンズ寄りにして上品にしておく。

で、どんどんいく。
エグリ奥先ずはブラックでペイント。
完全ミラーフィニッシュで次に備える。


完全に溶剤抜けて硬化したらクロームペイント施す。
この鏡面手に入れる為に黒は垂れる寸前まで追い込む必要があります。

クロームペイントで塗り肌あったら全部台無しですものね。

中々仕上がってきた。
でもまだある、やる事(苦笑)

オーナーさんから指示なかったけど
折角キャンディだしでエッジや造形でグラデーション入れました。
絶対その方がキャンディで塗った意義あがるので。

同時にリアフェンダーは裏側を艶消し黒施しておく。


次にこれ施していく。
上面に唐草をね。
唐草(リーフ)って、フレイムスと違って
アートナイフがぐるっと回り込む(スクロールする)のよね。
実は中々大変なんす。

そしてそれがいっぱいある(苦笑)
描き込んだの自分だから誰にもあたれないwww

切り終えたらシルバー吹いて

せっせとマスキング剥がしてクリアかける。
シルバーの段差埋まるようにここもクリア結構吹く。

裏吹き終わったリアはもう吊るさなくてよい。
という事でどう設置するか色々検討する。
クッソ重いので反対側に保険代わりに重厚なチェーン垂らしてバランス取る。
何だか中世の拷問器具みたいになるwww

何だかんだ3か月かけて完成。

Harleyロゴあしらってエッジ面は銀箔をペルラージュ加工で。
それら全てをクリアで埋めて鏡面でフィニッシュ。


リーフもラストにもうひと手間でキャンディでシャドウ入れ。
これでリーフが浮いて観えるからね。



ニュースクールの車体をどうオールドスクールに落とし込むか。
それが今回のこのカスタムの「お題」だったんすね。
私はジェット機が登場して空に馳せるデザインの多かった1950年代、
そんな時代の欧米の高級な置き時計みたいなイメージでペイントしました。

そもそもこの車両、ニュースクール過ぎて
JOINTS出展出来るのか審査にかかってまして。
ペイントの仕上がり次第で合否出しますって感じだったので
まぁまぁプレッシャーありました。







さて、いよいよ各種職人のところに散っていたパーツが集合。

どうやらJOINTS審査パスしたみたいで。
良かったよ、一安心。


という事で13日JOINTS会場にてご覧いただければ幸いです。