2025年8月1日金曜日

Excuse Me Mr。

丁度10年前、
タンクと風切りのペイントをオーダーしてくださいましたKさん。
10年区切りで再びご用命頂きまして。
「もっとクラシックな佇まいにしたいので
前後フェンダーをクロームペイントしてもらえますか?」
「了解ですよ、では入庫まで1か月ちょっとお時間ください」
Kさん、お別れ記念であちこちツーリングへ。
愛車の写真をいっぱい撮って思い出にしてたら
「ああぁ、私この色が好きだったんだ」
と気付いてしまったようで(笑)
「ならば今回キャンセルにしておきますか?」
「いえ、それは迷惑なので何かアレンジをお願いします」
承知いたしました。
同じ色戻しではありますが
ペイントして良かったと思って戴ける作業していきますね。

先ずは前後フェンダー降ろしておきます。
フロントはタイヤ降ろさないとフェンダー抜けません。

リアも降ろしました。
ボバーの完成です(笑)

1回マジでこれでKさんに画像送りました。
「カスタム完了しましたー」
店主すぐに笑いに走ります。


フェンダーステーが前中央後ろと全部形状が違うので
備忘録として画像残しておきます。




ま、これだけ撮っておけばOKかな。

フェンダーステーを固定していたマイナスボルトが結構錆てます。
ウチに転がってる真鍮ボルトあしらえましょうかね。
でもウチの真鍮ボルト長さが結構あったので
元と同じ長さに揃える治具こさえて
それに設置してカット作業します。

この出っ張り分カットします。
カットしっぱだとネジ山インサートしにくくなるので
ダイスで成形もしておきます。

カットしたてのボルト熱っちぃので
カットしたらすぐに洗面台に貯めた水に放り込みます。

仮組み。
元ボルトM5からM6にコンバートで穴拡大必要かと思いましたが
何とそのままですんなり入りました。
元からガバ穴かぃ。
流石はインドクオリティ(笑)
装着確認したので地金剥いて作業進めていきます。

同じ色なら本来剥かずに足付けで足し算いけるんですが、
10年前にタンクそれでやろうとしたら
インド製めっちゃクリア層薄すぎて速攻下出てしまったので
前後フェンダーもそれは多分同じです。
なので下地からやり直しという工程なんす。

とはいっても今回フェンダー降ろしたら
裏側が結構な錆出ちゃてたので
(まぁあんだけクリア薄ければ錆ますよね)、
そういう意味では今回作業の半分がレストアになります(笑)


勿論ステーもしっかり錆落とししてリペイントです。

元と代り映えしなくてすみません(苦笑)
これにあと1工程加えて前後フェンダーは完了です。

追加作業のオーダー戴いたサイドカバー。
あれ?この車体新車購入じゃなかったっけ?
剥いたら赤黒黒黒黒赤水色と6色も塗り直し出てきたがや。
ご丁寧に全部サフェまで入れて。

Kさんに画像レポート。
「ええ、新車です。で、なんでこんなに塗り直しを?」
それは私にもわかりません。
インドだからという事にしておきましょうw

元のオーダーメニューだったクロームペイント。
それをここで使いましょうとなりまして。

そして全ての作業これにて完成です。


ゴールドの子持ちラインフリーハンドで引いて
上からトップコートクリア施して
美しく上品に仕上げてあります。

形状的にはミュンヘナー時代のBMWに似てますからね。
真鍮ボルト回避して少し上気味に引いてます。


やっぱ真鍮マイナスボルトにして正解っす。

フロントエンドとリアエンドもBMW同様アーチさせました。

リアにも子持ちライン。

そしてあまり観えないけどこっちもアーチで。

で、サイドカバーこんな感じで仕上げました。
元あった羽のモチーフを焼き箔で。

BUMP OF CHIKINのモチーフらしいんですが、
これをクロームの上にインストールして
最後に楕円をゴールドで、羽のアウトラインを黒でドロウイング。
そしてクリアフィニッシュです。



途中で「やっぱこの色がいい。この色が好きだったんだ」で
大幅にペイント内容が変更となったプロジェクト。
でも塗る前にそれに気付いて良かったんじゃないでしょうか。
自分の愛車ですもの。自分の愛が最優先です。
クラシックではなくなりましたが
Kさんの想いをエレガントな方向でインストール出来ていれば幸いです。
納車時大変喜んでくださったので安心しました。
この度は10年目の節目でのご依頼、ありがとうございました。


『N.O.』。

7月中の納品も全て滞りなく終わらせたので
家の浴室のフルレストアを敢行する。

22年分のカルシウムを
コンパウンドとポリッシャー他使って
徹底的に除去する。

マメに掃除はしてても
家族4人が毎日使用していれば
どうしてもカルシウムは蓄積しちゃうのよね。
タイルの釉薬は塗膜よりも硬いから
ガシガシポリッシュしまくっていく。

中々頑固だけど鬼磨きでどんどん取れる。
こうなってくると仕事と同様楽しくなってくる(笑)

昨日今日の2日間の作業で浴室のタイル全てポリッシュ完了。
めっちゃ気持ちいい。

もう子供ら家出てカミさんと2人だけどね。
風呂は気持ち良く入りたいっすからね。

秋になったら次はタイルの目地埋めなおしやるかなー。
納期守ったからたまには自分の時間お許しくださいw





2025年7月28日月曜日

Chick Habit。

本日無事納車したお客さんから戴き物。

「ゴーグルとかマスクとかハットとかMuneさんだと思って!」
「今年頭に同じ理由で他のお方からも戴きました(震え声)」
「えーーーー!!!」
「去年自分でも「これ俺じゃん」って買いました(震え声)」
「ええええぇぇぇぇーーー!!!」

感謝の意を込めてコスプレして自撮りしてみたが

ペストマスクのスチームパンク通り越して
スターウォーズのどっかの惑星の盗賊みたいな
サイバーパンクだった。


ありがとうございますwww

Drifter。

「流石に降りるには高いな、怖い」

「しかし折角ケージから出たには冒険をもっと楽しみたい」

「そんな時は怖くない更なる高みへ!
+ウルトラー♬」

そうして壁掛け時計を目指し始めたが
物理的に(長さ)届くワケもなく
それでも根性で1m位頑張って伸びていたが
腹筋が限界きたのか「く」の字に折れ曲がり
恐れていたはずの黄色い椅子へと
更なる高みから転落していった。





2025年7月26日土曜日

I Fell In Love With The DJ。


うう、さよならグラスクリア。
この一斗缶をもって廃番。15年来の愛用材。
残り3リットルちょい。
光沢も出て厚吹きしても「沸き」も出ず、
密着率も馴染みも抜群の万能クリアでした。
特にフレーク埋めるとか怒涛の回数吹くカスタムペインターにとっては、 沸き(回数の多さに負けて気泡が生じてしまう)はやり直しになる卒倒案件なので、 これが出ないだけでも絶対の信頼感だったっす。
さて、後継のGL。
仕上がりは問題ないのだが、希釈率がグラスと大幅に違う。何と3倍も入れる。
これに慣れなくてはならない。
無意識に3倍量のシンナー入れると脳内で「垂れる」と認識してしまい、 通常よりもガンスピード早くなってしまい、肌決めるのに難儀する。
身体の学習とは怖いものだな。
更に後発で超絶光沢のクリアも出たらしい。
それは硬化剤が2:1だから、今まで以上に原材料費かかる。
ただでさえ高騰で値上げし続けてるのに、これ以上あげても良いものかも悩む。
色々試される2025年の夏。

切り替えて3週間ちょい経過したクリア考察。
希釈率今までの10%から30%もシンナー入るから、総量かなり変わる。
今までだと800mlこさえるとなると540:170:72で792mlで概ね800だったが、 新しいのはクリア465mlで総量806mlとなる。
これは一見クリア消費量少ないからお得とも思えるのだが、 クリアは一斗缶(16㎏)購入なので実は色と比べればそんなに高いものではない。 むしろクリア用の専用シンナーが地味に高いので 新しいのがコスパ優れてるのかは今のところわからない。
新しいクリア、性能は悪くない。希釈率3倍なのにしっかり盛れるし垂れも生じにくい。 それでいて肌の伸びも凄く良い。 それなりにメーカーも進化させているなとは思った。
ただ、今までと決定的に違うのが硬化速度。
30分に1回のクリア入れで例えばフレーク(ラメ)埋めるのに大粒だと最低でも8発。 まぁ合計4時間ね。
今までのクリアこの4時間分作ってガンに入れてても最後まで吹けた。
新しいの無理だった。
2時間半くらいでガンのカップの中で「とろみ」出ちゃって クリア使い物にならなくなる。 3倍も希釈してるのに、だ。 ガンも1回きっちり洗わないと流路固まり始めたゲルクリアで塞がれて まともな吹付け不可能となってもうた。
これは痛い。ラメ埋めで1度ガン洗浄しなきゃならんのか。

他のラインナップでもっと硬化時間遅いのないのか調べたが、 このGLクリアが一番遅いという事を知った。
今の時代どうやらクイックペイントの需要の方があるみたいで、 一番早いものは塗って2時間後にもう磨けるという驚異的なスピードだった。 そちらは硬化剤も2:1でめっちゃぶち込むけども。
町工場の修理鈑金にはコスパもタイパも最高なんだろうけど ウチみたいなカスタムペイントで回数盛らなきゃならない分野では この硬化スピードは結構メンドい。
小刻みにクリアこさえて一度ガン洗浄しなきゃならんとなると、 スローペイント望むペインターにとってはコスパ悪いのかもしれない。
あ、でも硬化剤も2倍だし希釈率も3倍だとすると、 町工場でもやっぱネタ食い過ぎじゃないか?

艶も肌も良いだけにちょっと頭痛い(苦笑)

ま、いい。
気分だけでも上げていこう。


2025年7月25日金曜日

A-Punk。

車体丸ごとお預かり中の車輛。
ペイント終わったパーツを戻す作業を汗だくでしていたら

あぎじゃい!!!
触ってないトコだけど変なカプラーはみ出ておる!!
ヘッドライトナセル開けなきゃならんのか!?
震えながら確認する。


誰のせい、それはアレだ。
夏のせい・・・・





2025年7月22日火曜日

SHAKIN' ALL OVER。


品行方正なタンク野呂さんに届けてきた。
でも越谷のお店ではなく
浅草にオープン予定の新店舗に。



今年の東京モーターショーでも華々しい和のテイスト満載のブースで
遂に国内だけでなく海外へも発信を始めたサンダーモーターサイクル。
そのアンテナショップです。

浅草といっても稲成町と田原町の真ん中辺りですけどね。
ほぼほぼ仕上がっていて
あとはオープニングスタッフ確保次第オープンだそうで。

ペイントしたタンク、ほぼざっくりの構想だけであとはお任せだったのですが、
仕上がり喜んで戴いて何よりでございます。

9月のニューオーダーと年末のロッドショーの打合せして
ちょこっとお店の仕上げのお手伝いしておいとましました。

カフェも併設になりますので
正式にオープンした際にはまた怪電波で紹介させていただきますね。
プレオープンには顔出しますね野呂さん!





ケンタやツネちゃん、恭平なんかもそうなんですが、
かなりざっくりの構想だけで(場合によっては色だけって事もあるw)
あとはお任せで依頼してくれるのですが、
これはその分だけ信頼してくれてる故の頼み方であり、
また終わって確認して初めて是非を問われるドライブ感満載な事象でもあります。
でもその分挑み甲斐はたっぷりでございまする。
野呂さんなんか言われた事やらないペインターに続けて仕事出してくれるんですから
余程信頼してくれているか、2人共あたおかなのかのいずれかです(笑)

子供らも独り立ちした今、
ペース落とす代わりに任されたドライブ感を存分に愉しんで
挑んでいきたい次第。
勿論レストアも今後も「第一人者」であるべく
精進して参りまする。


余談:

納品時新宿通過する際
歌舞伎町に面した靖国通りは我が物顔のタクシーが苦手で
南口前通過する甲州街道を使うのが常なのですが
(タクシーが悪いんじゃなく、拾う側のセンスが悪いから
カオスになるんだと思う。六本木も然りですね)、
この日ばかりはルート設定完全に失敗しました。
参院選投票日の1日前でしたからね。
演説ラッシュで大混乱状態でした(苦笑)

吉良よし子と平野雨龍が隣り合わせビタ付けでやり合うという修羅場。
平野氏いつもあそこで演説してるので
共産党が当てつけに来たんでしょうけどもね。
勿論私は車の中なので画像はネットより拝借。

聴衆がね、極左と極右でしょ。
通り過ぎるまでの5分程度だったけども
あの加熱ぷりと牙の剥き合いはやべぇって。

投票率上がるのは良い事でしかないけど、
加熱し過ぎて分断生じるのは
やっぱ国が弱体化していくんじゃないかな。
右も左もまともであるという前提での話だけど
片方だけになると翼にならんのよね。

投票結果は民意。
1人1人の民意の集合体。
これ疑うようでは根底から成し得ないよ。
他人の権利を愚弄するとか誘導するとかは一番の野暮だと思ってる。
だから私はカミさんのも子供らのも投じた先は聞かない。
自分が投じた先も話さない。
他人に言う必要など1㎜もない。
一成人の国民に与えられた権利だもん。

だから結果出たらノーサイド精神でありたいとは思ってる。

でもさ、1つだけ言わせて。
「日本死ね」は流行語大賞ノミネートされて担ぎ上げられて
「日本人ファースト」はレイシスト扱いって、おかしくね?
不法滞在や犯罪犯した外国人への強化取り締まりって言ってるだけなのに
主語大きくして騒ぐマスコミはもうどうにかしてると思う。