2022年5月17日火曜日

Shocking Blue。

現行TRIUMPHのオールペン希望で入庫。
どんな感じのペイントをご要望です?
「この純正のグラデーションかかってるチェッカーがね、
何でまたこんな子供っぽいデザイン選んだんだろうって。
ここを大人っぽくして欲しいんです」
何となく言わんとするニュアンスは理解出来ます。
これ、光の具合で上の方フェードアウトしているんじゃなくて
実際にグラフィックがフェードアウトしてるんす。
デカールだから近くで観るとドット画ですし、
確かにちょっと純正にしてはちゃっちぃ(苦笑)

カラーリングはどうします?
「あ、そこは純正然装っておきたいのでそのままでいいですか?」
了解です、ではサイドカバーやフロントフェンダーに合せて
今回のペイント調色しますね。


青残してってのはデカールもクリア入ってるので
流石に出来ません。
なので結局地金までは全部剥ぎます。

シートカウルも同様に剥いて行きますけど

どういうワケだかシートカウルが白PP。
そう、これここよく観てる人ならもう知ってるかもしれませんが、
紫外線が容赦なく透過していくから劣化が激しいPP(苦笑)
うーん、これ裏はマスキングでもいいかと思ってたけど、
紫外線透過させない為にも裏も塗っておくか。。。。

で、構造上絶対裏も塗らなきゃなビキニカウルが何故だか黒PP。
同一車種で外装で何で材質変えてたんだろ?
時折海外メーカーは意味不明で恐怖を覚えるw

で、サフェ入れて砥いで青入れて数日完全硬化待つ。
もうその辺の画像はどれもこれも今までと変わらないので割愛w
で、ライン。
ここはTRIUMPHのトラディショナル、
黄金比の3本ライン入れましょうかね。
あまり奇をてらわずにここは大人っぽく。

バランス取って位置確定したらペイント部分剥ぎます。



センターマーカーも除去してライン入れ。
そしてそのラインの縁を筆でゴールドで。
もうこの工程もウチでは常套工程なので割愛ww

段差取って最終クリアコート入れてポリッシュして完成。
簡単に書いてるけどこの上の工程だけで5日掛かりますからね(笑)

ラインはステンレスヘアライン風で仕上げ。
縁のラインは手引きでビンテージ風に。

チェッカーよりは確実に上質で大人っぽいと思います。

シートカウルも然り。




オーナーのO様よりかなりのご評価頂いて無事に納車されました。
光栄しきりでございます。
ご用命有難うございました!!

チェッカーが子供っぽいのではございません。
Oさんも言ってましたがしっかり黒白2Toneならいいんですよ。
何でそこで変なグラデやフェードアウトで色気出しちゃったんだ、と。
まぁその辺はあくまでそれぞれ個人の見解によりけりではございますが、
そこを中々の資金を投入してリニューアルしたO様の言い分は
この怪電波のこのレポート内に限っては
雄弁に語られても良い案件だと思っておりまする(笑)




Shocking Blueと言えばヴィーナスが俄然有名ですが、
個人的にはこっちの方が好き。
これもまた「よりけり案件」なれど
ここは私の怪電波、也www