2021年12月11日土曜日

Rez。

今回レポート画像多いのでMV先に。

S氏より依頼戴いたビンテージメットBELLのカスタムメット。
70年代っぽいデザインでシンプルに見えて構築されたものがいい、との事。
数あるサンプルから2人で選んで、ではスタート。
インストールしたいデザインはこれで。



先ずはご希望のルノーキャトルみたいなメタリックブルーに。
で、それ乾燥の72時間待ってからのスタート。

色の帯幅結構出るので、淵ゴムにかからないようにする為、
一度外した淵ゴム装着してライン通す位置を検討します。

左右シンメトリーにすべくセンター出しもね。

で、淵ゴムに沿ってマスキング貼っておいて

淵ゴム外したらその内側にマスキングテープ。

内側の方が淵ゴム来る限界点となりまする。

というワケでアウトラインの方は除去します。

これでグラフィック入れる場所の許容範囲は把握したが、
頬部分のリベットが左右で全然違う場所に打ち込まれてる。
右に余裕があって左に余裕がない。
まぁ、ビンテージメットなんざそんなモンなんだけども。
でもオーダー通りのシンメトリー目指すとなると
これのおかげで更に通す場所の制約が出来てくる
(´・ω・`)

それぞれの「円」の大きさも指定されていたので、
これを左右シンメトリーでどうレイアウトするか。

折り返す方の外周とループする方の内周を合わせつつレイアウト。

で、イメージ出す為に実際貼ってみる。
というかそれやるしかない。

実際に5本のラインを貼り込んで確認していく。
というかそれやるしかないw

どうにか左右バランス観ながらリベットと淵ゴムの隙間通した(苦笑)

貼ったラインテープが幅5㎜。
実際ペイントする帯幅と同じ。
これでどこもかしこも正確に25㎜幅の帯になってるはず。

という事でそのアウトラインに更にマスキングテープを貼り、






これでようやく今回ペイント施すカンバスが現れる。

このカンバス造り上げる為に凄い量のマスキングを消費する(苦笑)

右側緑系、左側青系。で、ラインの本数5本。
全部で10色一気にいけるか?と思ったけど、
塗る度にマスキングするから段々上の色と次の色の境目とか
緑と青を交錯させる場所の位置関係を見失ってしまう。
あとここまでほぼ15時間ぶっ続けだったので
残念ながら集中力も体力も使い切ったっぽい(苦笑)

どうにか形にはなったが、
多色被せたのでところどころ強力なマスキングテープに負けて剥げた
(´・ω・`)

「まぁここまで形になっていればあとはリタッチでいけるしね」
と思っていたのだが、
「Muneさん、ラインの色変更してもらってもいいですか?」
とオーナーさんから提案が入る。

ラインの色は緑系青系だけでお任せかと思っていたが、
ここもかなりのこだわりがあったようで。
まぁこうなったら安全考えてライン1本ずつ(2色ずつ)やってはクリア入れて
じっくりやっていきますんで、
先ずはウチでラインの色10色、一緒に造ってみましょうか。

で、ロッドショーもあったのでここからはカメさん歩調で作業。
空きの時間見つけてはライン1本ずつじっくりとマスキングしてペイント。
クリア2発程入れて72時間以上放置。

また空き時間見つけてはクリア砥いで平滑にして同じ作業。
焦らずゆっくり丁寧にやっていきます。
オーナーさんきっちり気長に待ってくれて理解してくれてありがとね(笑)

で、ご希望のマットフィニッシュでようやく完成です。
このメット顎の部分で丸く場所ずらして色変えるのが
最初の一気になったら見失っちゃったんですよ、位置を(苦笑)



丁寧に剥がして(成功して)保管しておいたラベル戻して



何気にシンプルな方がセオリー確立してるから難しいのね(苦笑)
久しぶりにレイアウト超絶悩みましたw

メット帽体そのものがシンメトリーではないので、
後ろのバランス・顎の部分の通すライン・円のバランス、
それら合わせてたら絶対どこかが辻褄合わなくなるのは目に見えていたので、
オーナーさんにも頭頂部のドット処理に関しては
「左右で絶対位置(ピッチ)合わないからそれだけはご勘弁を」
とは言ってた。
言った通りここ破綻したw
もうここは雰囲気で勘弁してつかぁさいw

でも完成したらオーナーさんに喜んでもらえてホッとしました。
いずれ内装もリペアしたいそうなので、
生涯の愛用品になれば幸いです。