2019年6月13日木曜日

GUZZIパニアケース。

以前レポートあげたビンテージGUZZIのパニアケース。
4か月要しましたがようやく完成です。


中心に奢られているアルミのモール、
この部分で分割を一体化してる構造なのですが、
ここのクラックが問題となって時間を要しました。
過去の人があろうことか内側からFRPを貼り付けまくるという
メタボリックな修正方法をとってしまったので
モール留めてるリベットが内側埋没してしまっていて、
かといって表からベルトサンダー当てるとモールやってしまう。
結果「これ取れないじゃん」という状態でした(苦笑)

 本来このパニアは表に意図的にクレバスが走っており、
それを隠す意匠でモールが奢られています。
ですので本来は表から治すのがセオリーです。
今回はイレギュラーでしたので内側をしっかり固めましたが。

年式考えるとFRPが蝋化しててもおかしくない年式です。
走行中に割れて中身道路にぶちまけてしまう前に
同型のパニアのオーナーさんはクラックの点検をした方が良いかもしれません。
軽度であれば一度モールを外して内側補強、
そして再びリベット固定で塗らずに治るかもしれませんので。


本来パニア後部下側にテールランプがついているのですが、
オーナーさんが必要ないとの事でしたので
クラック修正ついでにスムージングして
子持ちラインをそちらにも引っ張ってあります。
子持ちラインは装着する車体の雰囲気に併せて
ガイドライン一切無しの1発筆引きです。
当方の工房で言う「ゆるふわライン」ですね(笑)

クリアはやはり車体の雰囲気に併せて6分艶でフィニッシュ。
もしかしたら車体より艶が引けているかもしれませんが
その場合はオーナーさんが布で擦るなりしてコントロールする
「余裕」を敢えてもたせてあります。
コンパウンドで傷一つなく磨き上げるのと違い、
布擦りで擦り痕と摩擦の磨きで艶引け加減を自分で愉しむ。
これも一つの旧車の遊びと思いますので。

残念ながらオーナーさん、現在車体がプチトラブルで入院中(苦笑)
車体戻りましたらいらしてくださいませ!