以前レポートあげたビンテージGUZZIのパニアケース。
4か月要しましたがようやく完成です。
中心に奢られているアルミのモール、
この部分で分割を一体化してる構造なのですが、
ここのクラックが問題となって時間を要しました。
過去の人があろうことか内側からFRPを貼り付けまくるという
メタボリックな修正方法をとってしまったので
モール留めてるリベットが内側埋没してしまっていて、
かといって表からベルトサンダー当てるとモールやってしまう。
結果「これ取れないじゃん」という状態でした(苦笑)
本来このパニアは表に意図的にクレバスが走っており、
それを隠す意匠でモールが奢られています。
ですので本来は表から治すのがセオリーです。
今回はイレギュラーでしたので内側をしっかり固めましたが。
年式考えるとFRPが蝋化しててもおかしくない年式です。
走行中に割れて中身道路にぶちまけてしまう前に
同型のパニアのオーナーさんはクラックの点検をした方が良いかもしれません。
軽度であれば一度モールを外して内側補強、
そして再びリベット固定で塗らずに治るかもしれませんので。
本来パニア後部下側にテールランプがついているのですが、
オーナーさんが必要ないとの事でしたので
クラック修正ついでにスムージングして
子持ちラインをそちらにも引っ張ってあります。
子持ちラインは装着する車体の雰囲気に併せて
ガイドライン一切無しの1発筆引きです。
当方の工房で言う「ゆるふわライン」ですね(笑)
クリアはやはり車体の雰囲気に併せて6分艶でフィニッシュ。
もしかしたら車体より艶が引けているかもしれませんが
その場合はオーナーさんが布で擦るなりしてコントロールする
「余裕」を敢えてもたせてあります。
コンパウンドで傷一つなく磨き上げるのと違い、
布擦りで擦り痕と摩擦の磨きで艶引け加減を自分で愉しむ。
これも一つの旧車の遊びと思いますので。
残念ながらオーナーさん、現在車体がプチトラブルで入院中(苦笑)
車体戻りましたらいらしてくださいませ!