2024年11月29日金曜日

光るとき。

野呂さんショー前だけどもう公開しちゃってるので
ならばとこちらも先行レポート。

今回野呂さん外装の製作かなり押してて
外装持ち込まれたのがほぼショー1週間前でした。
アルミ叩き出しのタンクとリアフェンダー。
時間も時間なので塗り無しの筆描きのみで。
ん?
私一応ガンマン(スプレーガン)で
サインペインター(筆専門)ではないんですけども(苦笑)

取り敢えず打ち合わせ。
「リバティータンクみたいな感じのを描いて欲しいっす。」


これですね。

「それを日本っぽい藍色単色でお願いしたいんですが」
私、この「日本っぽい」で脳が完全に支配される。

「あ、和柄とかではなくあくまでリバティっぽいので」
「御意」
私、この時点でもう脳が暴走しておる。

「海外勢にグレイトだと言わせるリバティでお願いします」
私、もうこの言葉だけでスタートダッシュ脳内で切ってるw

野呂さんが避けたかった和柄って、
スカジャンや和彫りみたいなちょっと威圧感あるものや、
右翼的な旭日旗みたいなモチーフなんだろうな、と。
繊細で艶やかな日本画は意識してないかもしれない、と。
いやもっと雅な日本画もあるじゃないか、と。

鷲ではなく鳳凰や朱雀で表せないかね?
うん、鳳凰ならば伊藤若沖の「老松白鳳図」という名画あるではないか。

数々の大作ある中で本家リバティみたいな精悍な顔の鳳凰もいるにはいる。

だがここは弥勒菩薩や如来の様な穏やかな一重、
やはり伊藤若沖の画風がいい。

龍や虎ではない威圧感の無い動物入れたい。
ちゃう、君ではないw

日本が世界に誇るアニメ文化の原点、
君達がカンバスには最高の逸材であろう。


で、3日間ガン握らず筆のみでひたすら描く。
やり切った(やってもうた)。
取り返しがつかない位にジャパネスク。

屋号のSTUPID CROWNではなく
「宗正」クレジットを入れた。
当り前だけどSTUPID CROWNではオーナーの意向に準じた
お望みの仕上がりをしますよ、という意味も込めて。
逆に言えば今回は「宗正」で全部の責任取りますという意味も込めて。


海外での知名度と評価も鑑みて北斎もあしらってみた。
認知度からすればこのデフォルトでも北斎だとわかってくれると思う。


シンメトリーは一切求めず
アンシンメトリーで詰め込んで纏めるフィニッシュ目指した。


リアフェンダーは狐面。
これもまた昨今ではJapanesqueで浸透してるでしょう。
あくまで愛嬌のある日本の雅で纏めたかったのです。
あ、藍色単色というオーダーもブッチしてるな、私。。。

上のリンクの車坂下のBlog観ても
絶賛されてるのか怒られてるのかわからないwww
ただ、
「ガンマンに筆持たせると伝言ゲーム1人目に伝えたのに
既に20人目に伝わった結果みたいな作品になる」
という悪しき前例だけが後世に伝わる事になるのであろう(苦笑)

でも、屋号以外のクレジットしたの、
ケンタが独立して初めて出展したこの車両のペイント以来だな。
こっちはOld Tiffany風でお任せで描かせてもらったんだっけ。
独立祝いで採算度外視で好き放題に描かせてもらった。
こっちは西洋風だからクレジットは「Mune」ね。
思えば屋号以外のクレジット仕事はケンタと野呂さんだけだな。
何か有難く感謝しかありません。
でもって強引に画風合わせで追加筆走らせる事になったテツさん、
ホントすんませんでしたw

今年のフィーチャー展示ブースのところに並びますので
日曜日是非ご覧くださいまし♪