レストアでお預りのMACH、完成。
メタリックグリーンの外装からパープルの純正パターンに、
というオーダー。
剥いてみると過去のリペイント歴3回。
どれも下地剥かずに塗られてますね。
上野メタリックグリーンもそれなりにヤレていたので、
比較的最近の時期に中古車仕上げで塗られ、
その後オーナーが代わる度にリペイントされてきたんだと思われます。
なので下地の地金に結構な虫食いの錆が随所にみられます。
これは最初のオリジナルペイントでまぁまぁ放置されてきた証拠です。
その後この車体が「底値」だった時にぶっきらぼうなリペイントされたんでしょう。
国産車はどうしても外国車に比べれば邪険に扱われてしまう
「底値」の時期があるので、
仕方ない事情ですがこうした経年変化の個体が多いのは事実。
水で湿ったシートカバーがずっと張り付いてたのかもしれません。
酸化被膜たっぷり補う事で地金を元の強さに鍛錬します。
車体も希少故に大切にされるでしょうから、
プラスチック製ではないからここまで再生できるという皮肉もありますけどね。
このKAWASAKIのマッハシリーズ、
この画像お客さんから送ってもらったものですが、
でもちょっと画像小さい(苦笑)
む、これ中々オリジナル度高い気がする。
これもお客さんからの画像。
一番大きい画像なんだけど、
これ薄紫の縁取りしてる黒が多分オリジナルじゃない。
KAWASAKIのフォントもこれは違う。
オリジナルもっと字間開くのが正解なのね。
オリジナルもっと字間開くのが正解なのね。
こんなに詰まってないしそもそもフォントでたらめ。
うーん、参考にするには危ないかなぁ。。。
で、探しまくる。資料かき集めまくる旅が始まります(苦笑)
あ、これはオリジナルにかなり近いかも。
ただ、薄紫の帯もうちょっとタンクの前までくるはず。
なので惜しい。
ただ、画像黒すぎてパープルと黒縁がよくわかんないw
そしてオリジナルはこのタンクのラインが少々斜めに上がってるのです。
カスタムペイントなら地面に真っ直ぐにした方が絶対カッコいいと思うのだが、
オリジナル戻しなので敢えてこの斜め施さなきゃなのですw
色違いだけどこれ、ラインの位置やロゴ位置、全部の比率かなり良さそう。
ただこれ塗ったペインター耐えられなかったのか、
グラフィック地面に対して真っ直ぐ入れちゃってる(笑)
うん、気持ちは理解るwww
はい、これはロゴのフォント完全にアウト。
ただし斜め具合は参考になる。
段々資料集めてて自分が何やってんだかわからなくなるww
アッーーー!!!
多分これ本物!!
上の画像とKAWASAKIのフォント比べてみて!!
上の画像とKAWASAKIのフォント比べてみて!!
雰囲気全然変わるでしょ?
かくしてどうにかライン位置やロゴ位置や比率を特定。
んではグラフィック取り掛かりましょうかね。
もう既にパープルメタリックと薄紫は施してあります。
先ずは黒の縁とロゴ入れ。
フロント部分の鋭角のエッジの「丸み」がキモになる気がします。
何年ペインターやってても
このマスキング剥がす瞬間だけはワクワクします♪
マスキング剥がす方向間違わないように(あるんすよ、方向が)。
ピンセットで慎重にご開帳していきまする。
御姿、拝見。
ミスった個所ゼロで一安心。
では最後のトップコートクリアを施してフィニッシュと参りましょう。
で、いよいよ完成です。
ペイントしてる時間よりも資料かき集めてる時間の方が長かったww
こちらシートカウルもエッジが黒も白も若干アールがある。
これが海外レストア車両エッジぱっきぱきのが多くて混乱しましたよ(苦笑)
ペイントで施すにはマスキングをアートナイフでアール再現しなきゃなので
実はこの些細なアールでも施すのまぁまぁ手間なんです。
でも昔これが純正でデカールだった時代を考えてみてください。
あんまりあちこちエッジあると、そこからデカールって剥げちゃうじゃない?
だからアールが施されてるんすね。
だからアールが施されてるんすね。
アールがあれば引っかかり難くなるから剥げにくくなるもんね、確かに。
これが今度はペイントでってなると、逆に手間になるという話です。
エッジばりばりならマスキングテープ90度で貼っておしまい、だもんねw
まぁ、マッハとかCBとかZって言ったら彼らなのかな、と(笑)
本家は勿論「キャロル」なんでしょうけども。