ここ最近はホントに塗装の剥ぎ取り作業ばっかです。
どーゆーワケだかW1兄弟が全部で4台、
BMWのGSさんが1台、
エグリタンクのMACHが1台、
「日本車は日本人が一番色を再現してくれると思う」で
はるばるオージーから送ってくるJoshが
3人目の友人を紹介してくれて送ってきましたが、
これがMOTO GUZZI。
もう日本車どーでもいいのねw
ってかオージー・ドルで国内でやった方が
安いんでないの!?
その中で一際小さなナリで我がSHOPに佇むご老体。
1920年代のイギリスの紳士、AJS氏もおります。
最高齢なのにスンとしたスリムなご老人でございます。
でも油断してはイケマセン。
そのご年齢、さぞや「着込んで」おられでしょう。
我がテーラーで差し支えなければ
では、全力でオーダーメイドで
私、取り掛からせて頂きます。
では、失礼致します。。。
やはり相当着込んでおられのようでw
確認出来た年輪から見ても7着お召しになられてます。
本来は更にスリムでキリッとされていたのですね。
途中4着目の境目で何故だか凄い量のパテもお召しのようで。
ここでお召しのスーツの素材が変わられたのですね?
最下部は松脂も確認出来たので恐らくカシューでしょう。
でもって何着かラッカーをお召しになって、
上からアクリルかエポキシをお召しになられて、
下のお洋服がどーしようもなくよじれたのでしょうね~。
でもって一度原点回帰でカシューをぼってり着られて、
最新のお洋服が欲しくなったのか
一番上はどうやら初期のウレタンのようですね。
暑いので全部一度脱ぎましょうかね?(笑)
!
そのタンク裏側のTATTOO(刻印)は!!
「若気の至り」で誇らしげに入れただなんて、そんな
いやいや、そんな謙遜するコトはございません。
何着も上からお召しになられてたモノですから
「若き日の誇り」も文字が曖昧でわないですか(笑)
折角なので誇りをもって若い衆にお見せになってくださいませ。
私めがお手伝いさせて頂きます。
考古学の発掘現場よろしゅう、
文字の周りを丁寧にへらやピックでホジホジ。
おぉ!!凸文字だけではなく、凹文字まで出て参りました♪
こんな仕上がりが全く見えない箇所まで
2時間もかけてもらって申し訳ないだなんて、
いやいや滅相もございません。
私めはただ、貴方様に在りし日の様に
スラッとカッコよくなって頂きたいだけでございますw
だいぶ元の凛々しいお姿に戻られたようで♪
それでは現在最も優れた塗料にて
最高のお召し物を仕立てさせて頂きます。
薄着一着一張羅で昔から生きてこられた方なら
それを守り通すのも「粋」というモノでしょう。
しかし、貴方様の様に
現時点で最高性能のお召しモノを纏うコトで
もうこれから100年の後にもそのご雄姿を残す、
それもまた素敵な選択肢だと私めは思う所存であります。
あ、申し訳ございません。
100年後は私めはもう他界しております。
私は貴方様と違って生き物故、
逆らえない「限り」というモノがございます。
しかしご安心下さいませ。
その時にはまた立派なテーラーが
貴方様をお待ちであるに違いございません。
これから暫しの間、
私めが仕立てたスーツをお気に召して戴ければ
それだけで私めは本望でゴザイマスw
こんなカンジで着膨れおじいちゃんばかりが
7台も8台もおります、ウチ(笑)
年内はおじいちゃんらにお召し物脱いで戴くのと
先ず肌着を着てもらう(サフェw)ので
終わっちゃいそうです。流石に人数多過ぎっす。。。
もーホントに粉の吸い過ぎで
喉がバッキバキにキテますです。
声が中途半端にトム・ウェイツですw
でも脳はバッキバキにキマってはおりませんので
ご安心くださいませw