2010年4月13日火曜日

ジャパネスク。

ジャパネスクその一。

先週末ですが
IGNITEの石橋氏のカタナ、納車してきました。















前のBlogの困ったchang。
実はこの子です(笑)
あの日の夜、取りあえずキャブを清掃してみようか、と
ドレンからガソリン抜いてフロート開けたところ、
一番右のフロートが他のに比べて低いのに気付き、
ちょいと持ち上げて蓋し直して、
次の日掛けたら
物凄げー一発で掛かりました(苦笑)



え!?こんだけ!?
メカに関してはプロではないので
「こんだけのハズないだろー?」と
でも機嫌よく掛かっちゃったカタナで近所走ってみる。



問題、ないな~。。。



なので疑心暗鬼のまま納車に出掛けてみる。
まぁ走れど走れど。





問題、ないな~(笑)




そのまま無事に納車です。



石橋氏にも
「調子悪かった原因ってドコだったの~?」
と訊かれましたが、
メカに関してはプロではないので
「んん~、よく理解りません」
としか言えずw
終わりよければ全てヨシ、ではありますが
はっきり断定出来ないのも歯痒いモンですなぁ~
まるでトランスファー(水転写)のシールの成功確立みたいだ。
失敗の理由も成功の理由もよく理解らん、っちゅう(苦笑)















このカタナ、石橋氏のコンセプトで
「ノーマルで色だけで勝負して、
お洒落だけどどこかダサくてみたいなギリギリ感で」っちゅう
お約束のような意味不明なオーダー(笑)
色やフォントは石橋氏の提案によるもの。
これをワタシとシートアレンジのRyozzy氏
このコンセプトを意味深なモノへと昇華させる作業です。
誰しもがフツーに納得するような定番のカッコ良さでなく、
あんま無いリミックスで肩肘も張ってないんだけど
「でもこれ、結構いいかもね」
と思わせれば成功、みたいなニュアンスですね。
そーゆーの好きなので愉しんで作業させてもらいやしたw

石橋さん、毎度どーもです~♪
Ryozzy君、今度HOTWIREの2Fの「メシモ」に行こうぜ~
石橋さんが奢ってくれるってさ~(笑)








ジャパネスクそのニ。

本日作業開始となったV-MAXのタンクカバー。
オーナーのK様はこの車体一筋20年以上!
付かず離れず、の良い関係でこうして愛される車体、ステキです。
程度も全然良いので早速剥いでみる。
うん、やっぱしキレイ。
これなら下地はサフェだけで充分イケる。
こういう箇所でも愛され方が見て理解ります。

因みにV-MAXってカバーがスチールだと最近知りました。
この辺も80年代のちゃんと贅沢な車体だな~、と思います。
ついでに同じようなタンクカバーの車体のBUELLは
ペイントされてる外装全てプラスチックです。
勝手にEgハーレーだしやっぱアイアン率高いと思い込んでいたので
正直去年携わった雑誌企画で手にとってそれにもビビりましたw
4月いっぱいの作業予定で作品、仕上げて参ります。



















ジャパネスクその三。

夜お店を訪ねた若者(とはいえ既に二十代半ばと訊いたが)。

家の近くでちゃんとしたお店に頼みたくて、
という依頼動機は感謝します。
そしてキチンと事前に連絡して時間通りに来店、
これも大変有難く思います。
しかし、やはりワタシはそのジャンルはやりません。
BlogやHPで読んでそうとは思っていながら
それでも話をしに来たその心意気は充分買います。



でもやはりワタシはそのジャンルはやりません。






正直に言います。
ワタシはジャパニーズのバッド・ボーイスタイル、
嫌いではありません。




確かにその暴走行為とかは
関係の無い人々には迷惑甚だしいでしょう。
それは間違いありません。
しかし、若くてどうにもならない内から溢れる衝動、
それの具現化としてのそのスタイル。
正直理解は出来ます。
むしろモノ理解りの良いフリしてる若者の方がムカつきます。
若いのに本当にモノ理解り良いのなら、逆に尊敬します(笑)



大和魂というか日本男児というか、
そういうモノを背負っているアイデンティティも
ワタシは共感出来ます。
本当にそれが日本男児なのかは別にして、ね(笑)
若いが故の背負い方。
それならワタシは理解出来ます。
むしろファッションだけで外国のアウトロー気取ってるような
カフェ乗ってるのにトロトロ走る連中の方がムカつきます。
セパハン入ってて●●●km出したコト無い、なんて有り得ません(笑)




んじゃあ、何で旧車會はやらないの?、か。
それは大和魂の「散り際の美学」が無いから、です。






「特攻」とか「散り行く桜の」とか
背中とかタンクとかに背負ってるでしょ?
悲しく儚い美学ですが、日本の魂としてワタシは
この「散り際の美学」ってのが大事だと思うんです。
散り行く桜は二度と元には戻らない。
だからこそこの狂い咲く桜は美しいんでしょ?
悲しいけどだからあの特攻機は「桜花」でしょ?
本気で命を散らせ、とは決して言わない。
でも日本のバッド・ボーイは
「散って」こそ、とワタシは思うんです。
通年咲く桜なんて、何の魅力もないでしょ?
だから公認で車検とか取得しちゃって
昼間から乗り回してる旧車會の「それ」は
ワタシからすれば年柄年中咲いちゃってる
単に狂った「桜」、なんですよ。
魅力もなければ違和感しかおぼえない。





なら何でチョッパーカルチャーとか
ロッカーズスタイルとか
海外のモノはやるんだよ!?





海外の「それ」は卒業文化ではないからだよ。
日本の「卒業集会」みたいな
降りてナンボの文化ではないからですよ。
スタージスとか59イベントとか
現役でさらりと乗り続ける方が大勢いる。
この文化に共鳴してるから
それらのカルチャーは受け入れてるんです、ワタシ。




そこにきて日本の旧車會の「それ」は
若き頃にさんざ暴れた代償ってのもあるでしょう。
そして「散り際の美学」が
全然美学でなくなったその時、
もうその時点でワタシには「無し」なんです。





確かに海外のそういったカルチャーも
日本では単にファッション化しちゃってはいます、実際。
遠いからね、やっぱ(苦笑)
気取って乗ってても絡まれるコトも日本ではそうないでしょうしw
ならば現在の旧車會もファッションなのかもしれません。
しかし、やはり大和の民であるワタシは、
そのスタイルが散るコト無く続くのは違うと思うのです。
「継続」の文化を選んだワタシですが、
「卒業」という文化を否定はしません。
むしろ潔いのかもしれません、ワタシなんかより(笑)






だからこその、これは完全にワタシの願望です。
むしろ格好良く散って欲しいという願望です。
日本人にしか理解らない「散り際の美学」、
その日本人が汚さないでくれ。
もうこれはワタシがずっと言っている持論です。
一生変わらないと思います。




「また来るかもしれません」と最後に言ってましたが、
やはりワタシの気は変わりません。
「作品に職人の魂が宿る」精神、
ジャパネスク背負ってるなら余計に共感出来る筈です。
当のワタシが「散らない桜」に共鳴出来ない以上、
その作品には「魂」が宿らない事になります。
もし違うジャンルのモーターサイクルに乗るようになって
その時にペイントを考えた時は
その時こそいらしてください。
魂を込めて作業させて戴きますから。