2025年12月7日日曜日

Crystals。

ラストはエキセントリックモーターサイクルのケンタの車輛。
毎回ケンタは結構余裕もって入庫してくれるので
他の外装終わるまでの間にEg搭載も前後タイヤ装着も
配線もと色々済ませられますからね。

で、ケンタは私同様1人きりもりなので
毎年フレーム先行持ち込みと同時に
その日2人でEg搭載までしてます。
というよりケンタもう10年以上
この作業まで私にさせるのデフォルトだと思い込んでるフシがある。
まぁ慣れた2人でやった方が間違いないからやるけど(笑)

で、もうマジで余裕なくなってたんでもう完成画像(苦笑)
リアフェンダーはどうにかなった。
一気にこの4色グラデーションペイントやったんだけど
マスキングに次ぐマスキングなので集中力ハンパないのと
多重マスキング故に先のグラデーションが食いつき負けする事があり
全てのマスキング剥いだ時に塗装が持っていかれちゃう事があるんす。
持ってかれた時の膝からの崩れ様ったらないんすよ、これ。
13時間近くかけて施した塗装が水泡に帰すわけですから。

正直リアフェンダーも結構危なかった。
数か所マスキング負けして剥げてしまいましたが
幸いにもパーツ組んだら観えなくなる箇所。
電装ケースはマスキングに余裕あるデザインだったので問題なし。


で、タンクが駄目だった。
何か所もマスキング負けしてしまった。

駄目だったものは仕方ない。
先にまた電装ケースとリアフェンダーだけ納品して
タンクはじっくりやり直してギリギリで納めさせてもらう。
そもそも塗ってはみたものの何だかデザイン気に入らない。
下地の薄いメタリックグリーンはクリア完全硬化させてあるので
この失敗グラフィックは全てラッカーシンナーで拭き取って無に戻す。
リアフェンダーの砂時計落ちてるみたいな
或いはベネチアガラス引っ張った時の模様みたいな
エンド部分奇跡的に無事だっただけでも良しとしよう。
ロッドショー1週間前、
このタンクだけに集中してノーミスで完成させよう。

外側の一番濃いグリーンから1色ずつ施してはクリアかける。
次の日左右と上面3面を近赤外線で強制的に炙り倒し
また水研ぎして次の色施す。

これを毎日4日間繰り返し続ける。
手間はかかるけど1色ずつの作業は安心感がある。
クリア入れてるから剥げるトラブルも絶対起きない。
安心してラインテープ貼れるのは精神衛生上めっちゃ大きい。
安心して次の色のライン取り出来るのは素晴らしい。
ワンミスで納期アウトというプレッシャーは勿論あるが
「これなら収められる」という確信の方が勝るからね。


毎日同じルーティン繰り返すから
全部の作業に慣れが生じて手が勝手に動くのは利点。
欠点はマスキングのゴミが毎日めっちゃ出るw

じっくり対峙してしっかり完成。

デザインも最初に施したサイド楕円よりも遥かに良い。
ケンタのメタルワークの造形こっちの方が断然際立ってる。



ショー4日前に納めるというギリギリだったけど
1色ずつやってデザインもリテイクして良かったと思う。

納まった。
装着してみた。
おおぅいいじゃないの。





こちらの投稿、
ロッドショー当日の朝9時公開で設定しておきました。
来場される方は生でご覧くだされば幸いです。