2013年2月28日木曜日

イモラの衣を纏いしビーエム。

年またいでやってたプロジェクトのS氏のBMW。
こちらも無事に納品です。
「ギッタギタのフレークに黒グラデ。そして子持ちライン」
というエキセントリックなS氏のオーダー。
始めはカスタムペイントというコトで
大粒フレークを全てぺったりと寝かせて吹いてみましたが、
「んー、何か足りないんだよなぁ」
となり、何だろうと一人考える。

あ、重厚感だな。
カスタムHDのようなミニマムなタンクとかだと
今風のぺったり寝た光輝感MAXなフレークは相性いいのだが
こういうオリジナルの大き目で造形の凝った形状だと
何というか「重さ」が失われちゃうんですな。
それに黒でFOGかけるから(霧状に細かいグラデ)
その下の「奥行き」も表現したいし。
で、急遽目を立てるフレーク吹付を追加。
DUCATI900SSイモラなんかでお馴染みの吹付け方です。
蔵王の樹氷みたくあっちゃこっちゃに目が向くので
立体感や陰影感抜群の「毒々しい」ギラツキになります。

ただね、これ、段差埋めが重労働。
ちょっと砥いだだけでは全然平滑にゃあなりませぬ。
更に砥いでて下のフレーク出たらOUTなので
物凄い量のクリアコートかまします。

ゲシゲシゲシゲシ平らになるよう慎重に砥いでいって
やっとこさっとこ平滑化。
これをRフェンダーとFフェンダーもやる。
チョッパーの外装のそれと違い
エッジがいっぱいあるのを平滑にするのは凄く厄介。
ゲップが出そうになる。

一度ここで念の為クリアコート。
ぉう、ぬるりと平面になっただよ。
しかし画像では一番上の画像との差が
あんま伝わらない。。。。

この時点では世界一下品なBMWの外装だ。
さて、んじゃいくわよん♪

うん、いい感じで「BMWらしさ」が戻ってきた。
フレーク特有の「奥行き」もちゃんと出てる。

画像の行程ではいきなり完成。
フレークを使用しててもちゃんとスラッシュしてる感、
ちゃんと出てると思いやす。

キャンディの所もちゃんとフレーク活きてるので
表現したかった重厚な奥行きも出た出た♪

フレークと訊くとチョッパー的イメージや暴走族っぽいイメージ、
そんなイメージ抱く人が殆どだと思うんですけど、
実はフレークは使いようによっては最も表情豊かな
気品のあるベースであるとも言えます。
ワタシはそういったフレークの使い方が好みです。

S氏の縁のある各スポンサーをレタリング。
S氏はこの車体でLOC出てレースしてますからね。
でもってこのペイントのコンセプト(オマージュ)が
ヤマガモータース」ですからね。
泣いた、ワタシゃ泣いたよSさんよ。
男だ、男だよSさんよ。
一応自分トコの屋号は一下には入れたけど
上3SHOPが正統派オサレ集団で
下3つがキワモノ集団みたいに観えて
ワタシゃちょっとイヤだったよw

今年はS氏はこのギンギラギンにさりげないBMWで出走です。
冷めた仕草で熱く観てやってください。

Sさん、あざっした♪
しかしVMXでは敵対チームのチェリーボーイズなので
川越では1コーナーで体当たりさせて戴きます。










別冊モーターサイクリスト観てお願いしに来ました」というT氏より
CB250RSZの外装一式ペイント依頼。
ありがとうございます。

リターンライダーだというT氏。
「昔はこの車体、バカにしてたんだけどね。
今改めて乗ってみたらいいバイクだな、って思えて、ね。」
というコトでキチンと綺麗にペイントしてあげようという事に。
年月が経るとまた違った感動やインプレッションがあったり
そういうのも含めて人生というのは愉しかったりするものです。
こうして若き日にはT氏にバカにされたCB250RSZも
ステキなお召替えをしてもらって
今後はT氏と共に愉しい日々を送る事になるのでしょう。
T氏、お気に召して戴き光栄でございます。
いつか組み上がった車体、見せてくださいまし。









46氏が若き頃愛車として乗っていたGUZZI。
タンク後ろや上面が大幅に加工カスタムされたこのタンク他外装も完成。

実は画像では上の黒と下の黒が後ろで繋がっているが、
最初ワタシは上下切り離して塗ってしまった。
しかも黒入れる時にわざわざRITMO電話して
「46さん、この黒って後ろ繋げるの?切り離すの?」と問い合わせして
「うん、実車(オリジナル)はそこ黒だから繋げて」
「あいよ」
と、訊いたにもかかわらず、
何故かセパレートしてしまったという
もうシンナーでラリってるとしか思えない失態をやらかした事は
ここだけの秘密、だぜw

納品でそれに気付いて46さんが
「折角綺麗に仕上がってるし、一度お客さんに訊いてみようか?」
と、逆に気を遣われてしまったが
あまりに恥ずかしくてひったくるようにタンク持って帰って
速攻で繋げてクリア吹き直して持って行ったのも
出来ればここだけの内緒、だぜw



すみませんでした。。。。。















2013年2月24日日曜日

多摩地区名物でっち上げカスタム。


こちらも完成。
念の為言っておくけどこれペイント終わってますから。


最近多摩地区で密かなブームの
「純正装い風」のペイントでございます。
それのダメージバージョンですね。

色抜けやクラックもまぁ入ってます。
知らない人が観たら只の古いばっちぃタンクですw



「えー、欧州仕様ではこのタンクの仕様もあったんだよー。
知らなかったのー?」とでっち上げる為
わざわざイギリスHONDAから向こうのCAUTIONデカールも取り寄せました。
左から英語・フランス語・ドイツ語でゴザイマス。
サンキュー・メルシー・ダンケでゴザイマス。
タンクキャップが元のがピカピカで綺麗だったので
雰囲気合わせでウチに転がってた浮き錆出てるのにチェンジしときました(笑)

オーダー戴いたのは奥多摩の変態様です。
でももうじき6月には福生の変態になります。
詳細は彼のHPにて。

因みにこの変態様、こんな愉しげな4輪も所有しとります。
Egビアンキにスワップされとります。
ピッコロ・モンスターってヤツです♪

XS250でチョッパー造ってるので
カラースキームを純正にしちゃえ、な遊び心でゴザイマス。
でもって欧州にこんな仕様のXLあったんだぜ、な
冗談なんだか捏造なんだか理解んない仕様ですw

とても大人な洒落心だと思いますよ♪


面白い文を思い出しました。

バカな子程可愛いものだ

可愛い子には旅をさせよ

道にはバカがいっぱい

全ての道はローマに通ずる

よってローマにはバカが溢れかえる(笑)

イタリアン(2輪・4輪)はそんなバカが造り上げた紙一重な製品。
英車乗りに比べてイタ車乗りにバカが多いのは
そういう事か、と何だか納得。

Ryozzy君、なかじ、ワタシ・・・・・・・

46さんも、か!?(笑)
(敢えてLINK貼りません、殴り合いになるからw)

桜は散るからこそ美しき。

今年に入ってからの完成品色々。
まずはこいつ。

SERECTっちゅう当時物の社外品らしい。
エビ反りテールだからノーマルのデザインは
どーやったってインストールなんざ出来ない。
しかもリアにはエンボスでSERECTって入ってるし
それも真ん中に入ってないし(笑)
「いや、でもノーマルのスキールを活かして欲しいっす」
オーナーのエイジ君、譲らない。

色々考えたたら平べったいテールが
シボレーのコルベアに観えてきたw
レーシーにセンターラインでいいんじゃね?
っちゅうか造形がモノ言い過ぎてそれしかないだろ。

意外と装着してみたら
フロントの低めに付けたイノウエのボリュームと合ってる。
うん、いいかもね。

決して旧車○目指したワケではない。
昭和テイストでMAD MAXっぽく目指したRZなのです。
だからカラーリングはあくまでも純正然。

だからエイジ君もこれにSIMPSON被って乗ってます。
でもな、エイジ君よ。
出先でちょっと強面の単車に出会ったからって
そぅっと逃げようとかこれに乗っててするんぢゃない。
悪さしてはイカンがもちっと「ガチ」で乗れいw
あとな、ちょい仕事依頼でもアポ無しで来るでない。
超常連がそこ守れてなかったら
ウチのSHOPポリシー無い事になってまうがや。




まぁ一般の人から見れば立派に族車なんだろうね、これ(苦笑)
でもワタシは何度も言ってるけど旧車會はやらない。
まぁね、これも見た目はそうなんでしょう。
ただ、これはイノウエが機能的な位置(風防効果)に付いているし
チャンバーもちゃんとサイレント(消音)されてるし
乗り手もMADMAXな向こうのテイストで乗ってるから。







最近、ウチに高校生の若者が来るようになったから
敢えて今一度書いておきますね。
ワタシが旧車會をやらない理由。
あれは日本のBADBOYSカルチャーだからです。


日本のBADBOYSの心意気に
「散る桜の~」「特攻」「大和魂」とあるように
散り際のはかない美学を持ったものだと思っています。
だからこそどこか凛々しくはかなく、そして美しい。
過去の本物の特攻隊員の様に本当に死ぬ事はないにせよ、
あの精神を日本男児として背負いたいという表れであれば
個人的には日本男児も捨てたモンじゃない、と思ってます。

ただ、ね。
今の世の中は実際に死ぬ事は無い。
でもあの「美学」背負ってるのならば終わって欲しいのです。
具体的に言うとティーンの時代で終わりにするからこそ
「散り際の美学」が成り立つと思うんです。
だから公認取ってナンバーも付いて昼間から走り回るってのは
ワタシからみると365日咲き誇ってる桜みたいに思えて
はかなさというか美しさというかそういうのが感じられない。
引き際無く走り回って背中に特攻、ってのは
それこそ過去の英霊に甚だ失礼な気がするのです。


んじゃあ、10代に夜中に爆音でエナジー放出していいのか、っちゅうと
まぁ良くはないのが明らかなんですけど(苦笑)
きっちりと「卒業」という美学があるのであれば
10代の頃に大人気取って知った顔する小僧よりかは
一人で鬱積して不完全燃焼のまま社会人になっちゃう小僧よりかは
まだエナジー持ってるからマシかな、とか思います。
10代に一度も若さ爆発させる事無く大人になっちゃう輩よか
よほど若々しくて宜しいか、と。
まぁ全然良かぁないんですけどね、言ってる事矛盾してるな(笑)
夜にビルのガラス越しに懸命にダンスの練習してるKIDSや
昼飯代削って頑張って割引深夜パックでバンド練習してるKIDSや
勿論ちゃんと部活で汗かいてひたむきに頑張ってるKIDS、
10代で日本の「美学」背負って、な彼らは同じなんじゃないか、と。
ただ、ちゃんと「散って」欲しいのよ、卒業という形で。
靖国や知覧行ってごらん、って言いたくなるのよ。
時代の中で若くして散らねばならなかった、
それでも日本国の為に散った英霊の本当の「それ」を知ったなら
公認取っていつまでも、ってのは
それはもう日本の「美学」背負ってない気がするんだよね。


そういう意味では
ワタシが好き(容認している)なのは
もう少し前の時代のカミナリ族なのかもしれません。
それ以前の問題で一般の方からすれば
イカつい恰好で爆音で走ってる段階で
全て「社会悪」なんでしょうけど、ね(苦笑)
実際、旧車會の方々なんかにSAで話し掛けてみると
純粋に単車好きで気さくで人の良い方も多いのも事実で
そんな意味では普段社会人ちゃんとやってて
週末だけロッカーズ気取りなタンナップBOYSも
週末だけアウトロー気取りなチョッパー乗りも
一般人からすれば何ら変わらない「悪人」なんだと思いますw


まぁ、せめてもの「気概」、ですよね。
もうそうとしか言い様の無い話なんですけどね(苦笑)
全然纏ってないけど
ウチのお店はそういうスタンスでみてるので、ってコトで
何ともお粗末。。。。。w










2013年2月21日木曜日

俺ぁ決めたよ。

今日から1週間は下地以外の仕事はやらねぇ。

来週からペイント祭りだワッショイワッショイにしてやる。

最近、HPの「RECENT INFO」にて
あまり詳細な入庫状況書かずに
「取り敢えずお気軽にご相談ください」とだけ書いたら
正直、もう暫く何も出来ない位に入って来てます(苦笑)

っちゅうコトですみません、
3月いっぱいまでは完全にオーダーSTOPとさせて戴きます。
下地やってる最中は店のPCも粉だらけになっちゃうから
あまり怪電波も更新しにくいのですが、
ここ4回程皆に刺されて恨まれそうな文ばっか書いてたら
異常にアクセス数増えてビビったので
久々の更新をお詫び兼ねてお知らせとさせて戴きました。

そういえば最近虚言ばっか書いてたから
今年入ってからの作業報告、ほぼしてないや(笑)
来週ペイント祭りでブース入るインターバル地獄が続きますので
(明け方まで一人眠気と戦わなならんのです)
ちょっと真面目にレポートUPしますです。
虚言ファンの皆様、ザンネンでしたべろべろばー♪




多分また敵が増えました。。。。。


2013年2月3日日曜日

我慢比べ強がり選手権。

とある日、小平のツネちゃんの工場に呼ばれる。
ちーちゃんのトラを皆で寄ってたかって造ろうっちゅう企てらしい。

ベリバの恭平を中心に車体関連分担でエキモのけんたん、
ステー関連をツネちゃん、シートはラズダズのRyozzy君、
タンク固定ベルトのスタッズ打ちをGhost Flagさん、
サイドのプレートに絵を描くのがDetroit Diesel TattooのEnちゃん、
でもってペイント担当がワタシ。
ホントに1台によってたかるつもりだ。

オーナーのちーちゃん。
「みんな頑張ってね、ワタシお金無いんで」
「何なら脱ぎますよ、ワタシお金無いんで」

「今お前こんな顔しとったで♪」
この直後犬のベリーちゃんも喰わない喧嘩が始まる。

「お前、女だろ。何か甘いモンとか持ってねぇのかよ」
「すんません、ワタシお金持ってないんで」

「・・・・ちっ・・・・・・」

あれこれ話してると欲が出る。
「そもそもこの色、変えた方がよくね?」
「マフラー、ワンオフで製作した方がよくね?」
「シートベースもうちょい何とかした方がよくね?」
皆、自分の範疇外の箇所をつつき合う。
「うん、それカッコいい。でもワタシお金無いんで」

メンド臭い話に巻き込まれたくないツネちゃんは
もうステーを造り始めた。
「お♪仕事早いねつねちゃん♪
カッコいいから撮ってあげるね!!お金無いんで」

「ほれ、早く形にしてみせて♪
何なら今ここで脱ごうか?」

ツネちゃんは製作を諦めた。

「ところでEnちゃんはどんなモチーフ描くんだろうね?」
「多分ジョジョじゃね?反対側はディオだろ」
「わかんねーよ、花京院かもしれねぇじゃん」
ワタシ個人的にはDEATH13がいい。

さっきフルボッコにされたけんたんは
大人しくエロ本読み始めた。

シートベース切り過ぎた。

「あれもやっちゃおうぜ、これもやっちゃおうぜ」
「もう何ならフレームも塗ろうぜ」
「Hリム前も組もうぜ」
「もう全バラからやっちゃおうぜ」
「全体像早めに観ないと描く絵のイメージも沸かんわ」
「すみませんお金無いんで」

気が付けば全員我慢比べ大会。
皆大赤字だわ。
恭平、メンツ集めた事を後悔し始める。

この車体、JOINTSに出展する予定。
ピアニカみたく空気圧送して走るトラになる模様。

ま、業者間の垣根超えて
いっちょ愉しみますかね♪
ちーちゃん、待っとってねー
因みにキミの意見はこれっぽっちも訊かないよ。
だってお金無いから(笑)







健忘症の極み。

よこっつから預かりモノ。
XR200のサービスマニュアル。
「こんちゃんのグリーブス、エンジンXRだから
これ貸してあげて」
こんちゃんにTEL。
「あ、なら今晩伺います~」

お、ツネちゃんもやって来た。
「今ツネさんトコからエンフィ引き取ってきたんですよー」
「あー、バッテリーケース造ってもらってたものね~
出来上がったんだー」

こ、こりゃあ車体にまた超マッチングしとるがな。
タンクが何だか紅茶の缶みたいだと以前表現したけど
こっちも紅茶の缶だぎゃw
タンクがセイロンティーでこっちがアッサムティーなのか!?
ELECTRICKのスペルミスも逆にアジアンな感じ出てるわ(笑)
KUSTOMのKとかこんちゃんのKとかトリックのKとか
まぁ解釈も色々出来るし結果オーライっちゅうヤツだね。
あ、真相喋っちゃった。
ツネちゃんごめん(笑)

ボケちゃったけどコックもハンドメイドに。
こういうの、いちいちいいなぁ♪

ひとしきり車体の鑑賞会したところで
「んじゃあ、仕事の邪魔しちゃうのでおいとまします!!」
と、気を遣って退散してくれたこんちゃん&ツネちゃん。
またいらっしゃいね~


ん?

カウンターの上にXRのサービスマニュアル置いてあんぞ?




KILL野郎こんちゃん、
お前、何しにウチに来た?(笑)



余談。
グリーブスの為に英国からトランスファー取り寄せてあげた。
「リアフェンダーにこれ貼ろうぜー」
「まじっすか!!超嬉しいっす♪かっけぇ~♪」
「2日前に貼っておいたから今コート剤で抑えるから観てて~」
「あー、方法論確率させた例のトップコートっすか!!」
「そーそー、これ塗って抑えて後日ウレタンクリアで・・・・」
オーナーの目の前でシワシワシワシワと
トランスファーは見事なまでに笑えるほどに縮れていきました。
トランスファーのプレゼントなんてしてない事にします。。。。。